有賀貞一とは? わかりやすく解説

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有賀貞一

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/27 13:44 UTC 版)

有賀 貞一(あるが ていいち)は、日本情報技術者実業家CSKホールディングス代表取締役ミスミグループ本社代表取締役副社長、リアルワールド取締役会長情報サービス産業協会副会長、情報処理技術者試験委員長等を歴任した。経済産業大臣表彰受賞。

人物・経歴

1966年東京都立立川高等学校理数科進学コース卒業[1]。1970年一橋大学経済学部卒業。大学では杉田元宜ゼミや磯野修ゼミで計量経済学数理統計学を専攻し、大学院生だった刈屋武昭の指導も受けた。また1965年に創設されたコンピュータ・クラブ(一橋電子計算機研究会)に参加し、コンピュータの利活用に関する研究等を行った。[2][3][1]

大学卒業後、野村証券の子会社として1966年1月に設立された野村電子計算センターに入社し[3]システムエンジニアとなる。1976年に特種情報処理技術者試験合格。29歳で情報処理技術者試験委員となり、後年試験委員長も務めた[1]。(野村電子計算センターは、1972年に野村コンピュータシステム(株)に社名変更)。

1981年、米国ニューヨークに新設された野村コンピュータシステムニューヨーク駐在員事務所長。1988年1月、(株)野村総合研究所と野村コンピュータシステム(株)が合併し、(株)野村総合研究所発足。1990年には最年少で野村総合研究所取締役に昇格[4][5]。1994年野村総合研究所常務取締役。1997年、かねてより懇意であったCSK創設者の大川功からの要請もあり、NRI退社、CSK入社、CSK専務取締役[6]。2000年CSK代表取締役副社長[5]。2005年CSKホールディングス代表取締役[2]、CSKグループ企業各社の取締役を兼務。(ベリサーブ取締役[7]、など)。また、2005年には、情報サービス産業協会副会長就任[8]

この間、経済産業省産業構造審議会情報経済分科会情報サービス・ソフトウ ェア小委員会人材育成WG委員長や情報処理推進機構ITスキル標準改訂委員会委員長も務め、2007年に経済産業大臣表彰(情報化促進部門)を受賞した[9]。その間、情報処理技術者試験委員としての活動と合わせ、情報処理技術者試験制度の拡充、新設、スキル標準の設定等に当たった。制度設計に関係した試験種目として、初級システムアドミニストレータ試験、上級システムアドミニストレータ試験、テクニカルエンジニア(エンベディッドシステム)試験、ITパスポート試験、情報処理安全確保支援士試験等がある。2006年から2007年にかけて、「高度IT人材の育成を目指して」というテーマで、試験制度全般の見直しを行い、高度IT人材類型の設定、共通キャリア・スキルフレームワークの構築(この内容は、情報処理推進機構ITスキル標準改訂委員会委員長として取りまとめ)、エントリーレベル試験(ITパスポート試験)の創設、その他試験改革処置(例えば、オンライン試験の採用等)を行い、試験制度発足以来の大改革を実施した。また、1999年6月には、中堅、中小企業におけるIT化促進を狙って、同じく情報化人材対策小委員会において「戦略的情報化投資活性化のための環境整備の試み」を、委員長として取りまとめた。この報告の趣旨を踏まえ、2001年特定非営利活動法人ITコーディネータ協会[10]が設立され、有賀は2005年から理事、2015年から評議員を務める。

2008年ミスミグループ本社代表取締役副社長[11]。2010年プロミクロス代表取締役(ミスミの子会社、ペットを中心とした動物病院資材、商材のEコマース会社、2012年に富士通グループに売却された。)[12]。2011年ミスミグループ本社を退社し、AITコンサルティング株式会社を設立し代表取締役[2]。爾来、独立経営・ITコンサルタントとして、2024年末までに、30社以上のベンチャー企業のコンサル、顧問、取締役、監査等委員を務める。

2014年公認会計士であり、日本総合研究所理事であった髙梨 智弘(たかなしともひろ、1945年8月16日 - 2021年8月16日)を理事長、有賀を会長として、日本イノベーション融合学会を設立[13]。2018年には先端技術トレンド(IT)とビジネストレンド(BT)を幅広く問う知識検定制度として、「DX検定™」制度を設立。2024年度までに、すでに5万人以上が受験する制度として発展している。

2011年日本住宅顧問[14]、2015年Waqoo顧問[15]、2015年NOKIOO顧問[16]、2016年リアルワールド取締役会長2017年アイリッジ取締役監査等委員、2016年中央電力顧問、2018年中央電力(現レジル株式会社)取締役[5]、2020年アイスリーデザイン顧問[17]、2021年アイスリーデザイン取締役[18]。2023年株式会社バイウィル取締役[19]

1999年一橋大学非常勤講師、2005年東京工業大学非常勤講師[20]、2007年岩手県立大学理事[21]岩手県研究開発評価委員[22]、、VERSTA理事[23]、2023年SaveCatsFoundation代表理事[24]、等も歴任した。

脚注

  1. ^ a b c 一橋人でICTビジネス一筋50数年一橋大学創立150年史準備室ニューズレター
  2. ^ a b c 2020年代は働き方黄金期だ!元ミスミ副社長有賀氏に聞く、リモート環境で活躍するシニアの秘密日経BP2021.05.11
  3. ^ a b 講師プロフィール
  4. ^ ロジカルライティングを制す者が、ビジネスを制す! AITコンサルティング代表取締役 有賀 貞一flier
  5. ^ a b c 経営陣紹介”. 中央電力. 2021年1月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。 Template:Cite webの呼び出しエラー:引数 accessdate は必須です。
  6. ^ 「CSK 野村総研常務の有賀氏スカウト」『日本経済新聞』日本経済新聞社、1997年5月29日、朝刊、15面。
  7. ^ 役員の異動について株式会社ベリサーブ
  8. ^ 有賀貞一の視点〜最大手からJISAの新会長「魅力ある産業」を目指す日経コンピュータ 第681号 2007.6.25
  9. ^ 平成19年度 情報化月間 情報化促進貢献で有賀貞一取締役が個人表彰VOL.74
  10. ^ 協会役職 ITコーディネータ協会
  11. ^ 有賀貞一が推す「テクノロジーが自分事になる良書」日経BOOKプラス
  12. ^ 第48期有価証券報告書ミスミグループ本社
  13. ^ 理事長挨拶日本イノベーション融合学会
  14. ^ 役員紹介日本住宅株式会社
  15. ^ 【メディア掲載情報】日経電子版「NQN週末スペシャル」にて弊社の事業が掲載されました。
  16. ^ これからうん十年生きてく力を養おう!『NOKIOOビジネス基礎力講座』
  17. ^ 株式会社アイスリーデザインの顧問に、有賀 貞一氏が就任. 2020-09-14 15:00 株式会社アイスリーデザイン
  18. ^ アイリッジ:有価証券報告書-第15期(2022/04/01-2023/03/31)
  19. ^ 会社概要
  20. ^ SPES2006講演概要情報サービス産業協会
  21. ^ 組織図岩手県立大学
  22. ^ 金融機関におけるITの戦略的活用の 推進に関するシンポジウム 基調講演 マネジメントとガバナンスで ITの戦略的活用推進 平成19年2月16日(金) (社)情報サービス産業協会 副会長 (株)CSKホールディングス 代表取締役 有賀 貞一金融庁
  23. ^ 役員名簿東京都生活文化スポーツ局
  24. ^ ラジオ 猫が30歳まで長生きする!?猫が長く幸せに暮らすためには -Mamasola Colorful Style Lab-ラジオ 猫が30歳まで長生きする!?猫が長く幸せに暮らすためには -Mamasola Colorful Style Lab-ママそら2023/5/12



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