星屑の王子様
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/06 09:01 UTC 版)
星屑の王子様 | |
---|---|
ジャンル | コメディ、サイコホラー |
漫画 | |
作者 | 茅原クレセ |
出版社 | 小学館 |
掲載サイト | 裏サンデー |
レーベル | 裏少年サンデーコミック |
発表期間 | 2022年12月29日 - |
巻数 | 既刊8巻(2025年8月10日現在) |
テンプレート - ノート | |
プロジェクト | 漫画 |
ポータル | 漫画 |
『星屑の王子様』(ほしくずのおうじさま)は、茅原クレセによる日本の漫画作品。『裏サンデー』(小学館)にて、2022年11月29日より連載されている。
歌舞伎町のホストクラブを題材にしており、コメディタッチを基本にしつつもホストクラブ業界の闇の部分も多く描かれている。客の方も売春などに身を持ち崩す者からホストを騙そうとする者まで一筋縄ではいかない様相が描写されている。
作者は自身がキャバクラ勤務していた時代や取材で接したホストの実像から、「過度に悪く描くことはしたくないし、かといって美化するのも違う」という考え方からこのような描写をしていることを表明しており[1]、ホストの手法に対する警鐘としても描いているという[2]。
登場人物
- 源 リキヤ(みなもと リキヤ)
- 本作の主な舞台「エンペラーファースト」のNo1ホスト。元々は大学の学費を貯めるためにホストになったが、銀治の策略によりやめられなくなり大学も中退している。客には援助交際の相手男性からお金を引き出す講義などを行なっており、店の後輩ホストの指導も行っている。
- 客が自殺未遂しても平気でいるような冷酷な面も持ち、客を怒鳴ったりして罪悪感を持たせる手法をとる。
- 天使 レイ(あまつか レイ)
- 広島市出身で、広島弁で喋る。実家が荒れていたため中学生のころは学校に行かず広島市内のバーで働いており、そこで銀治と遭遇して大阪に送られメンズ地下アイドルをやっていたがファンに貢がせすぎたのを暴露されて脱退、18歳からホストに転じ大阪の店舗でリキヤと知り合い、銀治の命で歌舞伎町に移る。可愛らしい顔立ちだが口は悪く客や同業者への態度も大きい。喫煙者で地雷系ファッション、リストカットやオーバードーズも行っている。客を風俗スカウトに紹介する行為も行っている。
- 銀治(ぎんじ)
- 本作の主な舞台「エンペラーファースト」をはじめとした店舗を多数抱えるホストグループ「エンペラーグループ」のオーナー。広島市出身で見た目は若いが実年齢は不明。儲けのためなら手段を選ばず、暴力団との関わりものぞかせている。
- 抱えているホストには客からの搾取も煽り立てるが摘発の危険性が高い行為は巧妙に避けている。
エンペラーグループのホスト達
- 綾鷹 ティー(あやたか ティー)
- 「エンペラーファースト」のホストで出世欲は強いが枕営業と自腹営業、太客のあやか1人に頼り切った営業でついている客の数は見合わないためレイには馬鹿にされている。頻繁に性病に罹っており掲示板で暴露されることも度々。
- ブラックジャック
- モデルもしているホストで、元々は「LIPグループ」に在籍。同僚に妬まれてあらぬ噂を立てられるなどしたことでエンペラーグループに移籍。仕事を離れると眼鏡をかけた隠キャ。
- ビビ
- レイのチームに属する新人ホストで、元々はほぼ違法行為に等しい商売をしていたブラック企業に勤務していた。最初は結果を出せていなかったが、彼女であったキリカとの苦い経験を経由してある意味開き直れるようになる。
- 朝比奈ゆや(あさひな ゆや)
- リキヤのチームに属する新人ホスト。失言が多く度々自分の客にも怒られているが図太い面もある。寮ではビビと同室。
- ヤシロ卍アズマ(ヤシロ アズマ)
- エンペラーグループ系列店の「エンペラービースト」に勤務する男装の女性ホスト。クールな口調で客の罪悪感を巧みに煽る手法の営業。男性ホストにやっかまれがちな立場であることもあり内心は男性にも女性にも鬱屈した感情を抱えている。
- 宝石(ジュエル)
- 「エンペラービースト」に勤務するホストで、ヤシロには敬意を払っている模様。
- らぶめろでぃ
- エンペラー系列の大阪の店舗「エンペラーラブレス」に勤務する女装ホスト。エキセントリックな人物で女性ホルモン剤をがぶ飲みするなど奇行が多い。
- るき
- 「エンペラーラブレス」のトップであるホストだが、ライバル店からの嫌がらせなどに苦労している。
- りゅーが
- リキヤの実弟で大学生。銀治の口車により「エンペラーファースト」の内勤として働くことになる。
他店ホスト達
- 秋瀬 ツバキ(あきせ ツバキ)
- 「ダーリングループ」所属のトップホストで売上は4億円を超えている。掴みどころのない人物で何かとリキヤに絡む。中国人の太客を持つなど語学にも堪能。
- 黒咲 ノア(くろさき ノア)
- 元々は人気バンドマンだったが薬物などの不祥事を起こして逮捕されホストに転身、RICHグループに所属。客を海外風俗出稼ぎに売り飛ばしたりするが、一方で我慢のきかない性格で失言や暴力での失敗も多く、売掛頼りで実質の売り上げはあまり伴っていない。
- だいろくとあ/薬師丸歩(やくしまる あゆむ)
- 元エンペラーグループのホストだが客への暴力などで逮捕されクビになり、出所後RICHグループに移籍。知人の薬剤師から横流しされた薬を客に売りつける[3]のが常套手段。RICH移籍後も薬の横流しをしたり客に風俗スカウトを紹介したり暴力を振るったりという悪行を続けている。
客たち
- きらら
- 本名は不明だが元コンカフェ嬢。レイの太客で彼に尽くし、アフターもよく行動を共にしている。彼を陥れようとしていた風俗スカウトに「くろぴ」と名乗って近づいて逆に陥れたことおある。
- 安土五里(あづち ごり)
- 38歳で、歌舞伎町近辺にいた男で、元々はリキヤに筋違いの恨みを持っていた。レイの口八丁で彼の客になる。一人称が「ゴリ」。
- あやか
- 綾鷹ティーの太客。大人しそうな見た目だが気が強く、タワーマンションに住み、在宅での仕事で成功している様子でお金持ちである。
- こゆき
- みるてゃらの知人である女性で、ゆやの客となる。一時期ヤシロに鞍替えしかけるが、彼女の接客スタイルに疲れてしまいゆやのところに戻る。
- めろんみるくてゃ
- 本名は不明で、作中人物からは「みるてゃ」と呼ばれることがもっぱらの太った女性。ホストから掛けを踏み倒したり金品を巻き上げたり煽って賠償金をせしめたり、なりすましアカウントをSNSで作成するなどの悪事で金を稼いでいる。
- まあにゃん
- フルネームは不明。元々はノアの客だが多数のホストと枕営業に応じている。若く見える美女だがたいへん口が悪く、腕から胸にかけて和彫りの刺青が入っており暴力を振るうこともあり騒動を巻き起こす。実は主婦で3児(一番上は中学生)の母であり、ホスト遊びも夫の金でやっている。夫は直接登場しないが彼女曰く「爆イケ」とのことであり妻の遊び相手であるホストに多額の金を貸すなどホスト側からしても理解に苦しむ人格である模様。夫の仕事の都合で大阪に転居後も何かと騒動を起こす。子供の受験を気にかけるなど母親の務めはできている模様。
- ぞみたん/のぞみ
- 彼氏と同棲していた平凡な会社員女性だったが、彼氏の浮気をきっかけにSNSからホストにはまりだいろくの客となる。やがて彼氏とも別れ、風俗嬢になり、だいろくから貰った薬の作用もあり心身とも変貌してしまう。
- キリカ/吉田霧香(よしだ きりか)
- バンギャルで、推し活の現場で知り合ったビビの彼女になるが、彼の客となったことで心身のバランスを崩し悲劇的な結末となる。
- 結衣(ゆい)
- もともと大阪に住み職業はピアニストでお色気系のネット配信活動を行っており大手である模様。大阪での出張イベントでヤシロ卍アズマと出会い、上京して彼女の太客となり西新宿のマンションに囲われるようになった。
- ゆき
- 宝石の客。他のホストや客たちの情報に詳しいゴシップ好きの太り気味の女性。
風俗スカウト達
- 二郎(じろう)
- キャバクラ嬢などになりすましたSNSアカウントを持っている。
- たけし
- 「ホストに貢いでいる風俗嬢」になりすましたSNSアカウントを持ち、ぞみたんを風俗嬢へと落とす。
その他の人物
- オキちゃん
- 歌舞伎町に出入りする少女だが、未成年のためホストクラブには入れず追い払われたりしているが、本作のホストたちに何かと絡む。交渉ごとが得意で少女ながら悪事に長けており美人局などを指揮している。
出典
- ^ “「風俗行ったら売れると思うよ」 過激化する歌舞伎町、会って数時間のホストに言われた衝撃の一言”. AERA (2023年5月12日). 2025年9月3日閲覧。
- ^ “屑ホストの流儀「売れたいなら倫理モラル良識全部捨てろ」…リアルすぎるホスト漫画が爆誕したワケ”. FRaU (2023年7月30日). 2025年9月3日閲覧。
- ^ 173話のコマ外に薬機法違反の行為である注釈が書かれている
- 星屑の王子様のページへのリンク