新トミズムとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 新トミズムの意味・解説 

新トマス主義

(新トミズム から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/11 04:54 UTC 版)

新トマス主義(しんとますしゅぎ、: Neo-Thomism)は、19世紀後半にローマ教皇レオ13世の回勅『天使的博士・聖トマスアクィナスの精神に基づくキリスト教的哲学の復興』(エテルニ・パトリス)をきっかけに起きた、トマス・アクィナス神学哲学を現代に復活させる思想ないし運動をいう。広い意味でのトマス主義であるが、スコトゥス主義に対する狭義のトマス主義と区別する意味で新トマス主義ないし新スコラ主義と呼ばれることが多い。ネオ・トミズムとも。

カトリック信仰を前提とし、哲学を神学の下位におき、法と民主主義を遵守して生活することを旨とする。その影響は広汎で、学問の分野を問わず、世界各国にも及んでいる。代表的な論者にフランスエティエンヌ・ジルソンジャック・マリタンがいる。人間の本性に即して理性的に社会制度の長所・問題点を検討するという自然法に基づく方法論は、シュライバーの『トマス以降のスコラ経済学』、クールマンの『トマスの法学における権利に関する法概念』、オットー・シリンクの『トマスの国家・社会教説』、リンヒャルトの『聖トマスの社会諸原理』などに結実している。

日本では、遠藤周作田中耕太郎星野英一らが影響を受けている。

参考文献

  • 佐々木亘、村越好男『トマス・アキナス公正価格論の展望』[1]
  • 水波朗『ハインリッヒ・ヘンケルにおける新トマス主義』[2]

関連項目




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「新トミズム」の関連用語

新トミズムのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



新トミズムのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの新トマス主義 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS