揺らぐ影響力
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/25 10:21 UTC 版)
しかしアンは、親友に優しさと同情を期待していた。サラはこの点ではアンのそば近くにいたとはいえず、アンを支配していただけだった。サラが婿の第3代サンダーランド伯チャールズ・スペンサーを枢密院の一員にしようと女王に迫って拒絶されたことがあったが、サラは戦争で夫を支持したホイッグ党びいきで、ホイッグの方もサラを女王のお気に入りとして利用しようとしていた。しかし、トーリー党支持で急進的なホイッグ党を嫌っていたアンはサンダーランド伯を任命しなかった。サラは自分と親しいゴドルフィン伯シドニー・ゴドルフィン(女王と親しかった)を代わりに使ってサンダーランド伯任命を推したが、自身も女王に働きかけ続けた。 1705年、サンダーランド伯はオーストリアの首都ウィーンへの特使に任命されたが、同年のアンからゴドルフィン宛の手紙ではゴドルフィンを信頼していたが、サラをかつての親友として考えられなくなっていた内容を書き表している。翌1706年にサラはアンに働きかけてサンダーランド伯を国務大臣に起用させたが、アンからは疎まれる結果となり、ゴドルフィンとマールバラ公もアンの信頼を失っていった。
※この「揺らぐ影響力」の解説は、「サラ・ジェニングス」の解説の一部です。
「揺らぐ影響力」を含む「サラ・ジェニングス」の記事については、「サラ・ジェニングス」の概要を参照ください。
- 揺らぐ影響力のページへのリンク