左衛門の犬退治
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/10 07:29 UTC 版)
大洲藩の御用飛脚、畑の左衛門が深夜この峠にさしかかった時のこと、無数の山犬に襲われた左衛門は、松の大木に登りいったんは難を逃れた。しかし、山犬は群れをつくり、肩車に乗り乗りして左衛門に迫ってきた。「もはやこれまでか」と思った時、左衛門はふと刀の目抜きの鶏の名作に目が止まった。それは、血汐の温かみをみるときは、精を得て歌うとされていた。左衛門は大音声に「この鶏の名作、まことに精あるものならば、見事鶏声を放てよ」と祈った。すると、たちまち刀の先から「コケコッコー」と声も鮮やかに鳴声を発した。この声に驚いた山犬たちは、夜が明けたものと早合点し、一目散に退散した。
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