岡本章 (演出家)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 岡本章 (演出家)の意味・解説 

岡本章 (演出家)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/23 22:31 UTC 版)

岡本 章(おかもと あきら、1949年8月22日 - )は、日本の演出家俳優。錬肉工房主宰・芸術監督。

来歴

奈良県田原本町出身。奈良県立奈良高等学校卒業[1]1968年早稲田大学第一文学部に入学。大学在学中に学生劇団「自由舞台」、能楽サークル「観世会」に所属。また舞踏家笠井叡の「天使館」の開館に参加。1971年、自由舞台のメンバーを中心に「錬肉工房」を結成、主宰する。1972年早稲田大学第一文学部演劇科卒業。

初期より、言葉と身体の関係を問い直し、声や身体性の可能性を探る。また、伝統演劇の能を現代に活かす活動を持続的に行い、さらに現代演劇の枠を超え、能、舞踏、現代詩、現代音楽、現代美術など、多様な芸術ジャンルとの横断的な共同作業を展開する。

創立より、錬肉工房の全作品を演出する。主な演出作品には、『須磨の女ともだちへ』(1974年)、『水の鏡』(1982年)、『水の声』(1990年)、現代能『無』(1998年)、『ハムレットマシーン』(1998年)、『月光の遠近法』(2005年)、『女中たち』(2005年)、『バッカイ』(2010年)、『オイディプス』(2013年)、現代能『始皇帝』(2014年)、『西埠頭/鵺』(2017年)、『盲人達』(2021年)がある。1989年より、伝統と現代を切り結ぶ「現代能楽集」のシリーズを開始し、2021年までに15作品を上演。海外公演は、1998年イタリアサンタルカンジェロ演劇祭、2000年韓国華城国際演劇祭、2012年ルーマニアシビウ国際演劇祭、モルドバBITEI国際演劇祭に招聘され演出を行う。2016年度第38回観世寿夫記念法政大学能楽賞受賞。2006年より2018年まで、明治学院大学文学部芸術学科教授を務める。

主要演出作品

  • 『聖・女郎花』(1971年:早稲田JAZZ SPOT「TAKE-1」)
  • 『物忌姦』(1972年:六本木自由劇場)
  • 『たゆたふたん』(1973年:池袋シアターグリーン)
  • 『須磨の女ともだちへ』(1974年:池袋シアターグリーン)
  • 『須磨の女ともだちへ・抄』(1974年:新宿アート・ビレッジ)
  • 『アメリイの雨』(1974年:池袋シアターグリーン)
  • 『うつせみ』(1979年:品川中村座)
  • 『うつせみⅡ』(1980年:池袋シアターグリーン)
  • 『水の鏡』(1982年:錬肉工房アトリエ)
  • 『まぼろしのまりあんぬのこゑが…』(1984年:錬肉工房アトリエ)
  • 『木蓮沼』(1987年:渋谷ジァン・ジァン)
  • 『AYAKO SEKIGUCHIのための「姨捨」』(1989年:銕仙会能楽研修所)
  • 現代能『水の声』(1990年:銕仙会能楽研修所、1991年:青山円形劇場、梅若能楽学院会館)
  • 『井筒・AM BRUNNENRAND』(1992年: 錬肉工房アトリエ)
  • 『〈春と修羅〉への序章』(1993年: 錬肉工房アトリエ)
  • 現代能『紫上』(1997年:新津市美術館、1998年:国立能楽堂)
  • 現代能『無』(1998年: シアターコクーン、イタリア・サンタルカンジェロ演劇祭)
  • ハムレットマシーン』(1998年: 世田谷パブリックシアター)
  • 『K-カフカと恋人たち』(2000年: 韓国・華城国際演劇祭)
  • 『カフカ』(2001年: シアタートラム)
  • 現代能『ベルナルダ・アルバの家』(2002年: テアトルフォンテ、横浜能楽堂)
  • ゴドーを待ちながら』(2002年: プロト・シアター)
  • 『月光の遠近法』(2005年: 麻布die pratze)
  • 『風の対位法』(2006年: 麻布die pratze)
  • バッカイ』(2010年: 赤坂RED/THEATER)
  • 現代能『春と修羅』(2012年: 赤坂RED/THEATER、2018年:d-倉庫)
  • 『女中たち』(2012年: シビウ国際演劇祭、モルドバBITEI国際演劇祭、2013年: 座・高円寺2)
  • オイディプス』(2013年: ストアハウス、2015年: 座・高円寺2)
  • 現代能『始皇帝』(2014年: 国立能楽堂)
  • 『西埠頭/鵺』(2017年: ストアハウス)
  • 『盲人達』(2021年:KAAT神奈川芸術劇場)

著作

  • 編著『錬肉工房・ハムレットマシーン全記録』(2003年: 論創社)
  • 大野一雄・舞踏と生命』(2012年: 思潮社)
  • 『「現代能楽集」の挑戦 錬肉工房1971-2017』(2018年: 論創社)
  • 共編著(四方田犬彦)『武智鉄二 伝統と前衛』(2012年: 作品社)

脚注

出典

  1. ^ 『新たな経験からの出発(仮) : 1967-1969奈良高校生徒会活動の記録』著者紹介より”. 2024年9月11日閲覧。



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「岡本章 (演出家)」の関連用語

岡本章 (演出家)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



岡本章 (演出家)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの岡本章 (演出家) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS