寒造りとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > デジタル大辞泉 > 寒造りの意味・解説 

かん‐づくり【寒造り】

読み方:かんづくり

寒中に、酒などを造ること。また、その造ったもの。《 冬》「碓(からうす)の十挺だてや—/召波


寒造り

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2011/03/27 17:37 UTC 版)

寒造り(かんづくり)とは、日本酒の仕込み方の一つの名称で、気温の低い冬場に仕込むものをいう。寒仕込み(かんじこみ)ともいう。四季醸造の対立概念として用いられることもある。

背景

日本においては、江戸時代初期までは四季醸造と名づけられる技術があり、新酒間酒(あいしゅ)、寒前酒(かんまえざけ / かんまえさけ)、寒酒(かんしゅ)、春酒(はるざけ)と年に五回、四季を通じて酒が造られていた。

しかし、寛文7年(1667年)、当時もっとも酒造技術が進んでいた伊丹でそれまでの寒酒の仕込み方を改良し、この寒造りが確立された。

すると延宝1年(1673年)、徳川幕府酒造統制の一環として寒造り以外の醸造が禁止するに至り、その結果四季醸造は衰退への一途をたどり、寒造りが醸造法の主流となっていった。

また、寒造りが主流となったことによって、酒造りは冬に限られた仕事となったので、農民が出稼ぎとして冬場だけ杜氏を請け負うようになり、やがて各地にそれぞれ地域的な特徴を持った杜氏の職人集団が生成されていったという側面もうまれた。

現在

四季醸造は昭和になって工業技術と空調設備によって復活したが、醪づくりなどいくつかの工程において、酵母に効果的な活動をうながすために低温であることが望ましい。そのため自然な低温環境である冬を利用して、中小の酒蔵では現在もさかんに寒造りがおこなわれている。もっともそれを造る蔵人たちにとっては冬場の早朝の作業は辛苦をともなう。

関連項目



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「寒造り」の関連用語

寒造りのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



寒造りのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの寒造り (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS