大行満とは? わかりやすく解説

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大行満

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/31 21:35 UTC 版)

大行満(だいぎょうまん、あるいは大行満位)とは、日本密教修験道において、千日回峰行を満行した者に与えられる称号。

概要

比叡山延暦寺の千日回峰行において、一千日の行程のうち七百日を修了すると無動寺明王堂で堂入りの行に入るが、堂入りを終えた者は行満と呼ばれる。その後、一千日の行を終えた者を大行満(北嶺大行満)、大満行者と呼ぶ[1]

大行満は草履のままの土足参内が許される。これは9世紀、貞観時代に千日回峰行を始めたといわれる相応の伝説によるとされる。[2]

比叡山以外の山、例えば大峯山求菩提山などでも比叡山の流れを汲む形で千日回峰行が行われているが、そこでも満行した者は大行満と呼ぶ[3][4]

近年の著名な大行満位者

  • 箱崎文応(比叡山、1940年満行)
  • 叡南祖賢(比叡山、1946年満行)
  • 葉上照澄(比叡山、1953年満行)
  • 勧修寺信忍(比叡山、1954年満行)
  • 叡南覚照(比叡山、1960年満行)
  • 小林栄茂(比叡山、1960年満行)
  • 宮本一乗(比叡山、1962年満行)
  • 光永澄道(比叡山、1970年満行)
  • 叡南俊照(比叡山、1979年満行)
  • 酒井雄哉(比叡山、2度満行。1980年・1987年満行)
  • 柳澤眞悟(大峯山、1983年満行)
  • 山田龍真(求菩提山、1986年満行)
  • 光永覚道(比叡山、1990年満行)
  • 上原行照(比叡山、1994年満行)
  • 塩沼亮潤(大峯山、1999年満行)
  • 藤波源信(比叡山、2003年満行)
  • 光永圓道(比叡山、2009年満行)
  • 釜堀浩元(比叡山、2017年満行)

脚注

出典

  1. ^ 宮家準編『修験道辞典』(東京堂出版)
  2. ^ 『修験道の本』(学習研究社)
  3. ^ 塩沼亮潤大阿闍梨 | 福聚山 慈眼寺 塩沼亮潤大阿闍梨 | 福聚山 慈眼寺
  4. ^ 山田龍真『われ、かく荒行せり』(現代書林)



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葉上照澄千日回峰行大行満大阿闍梨、大僧正。東京帝国大学を卒業、大正大学教授をしていたが、敗戦を機に決然として比叡山にのぼり千日回峰行を満行する。祖賢師とは義兄弟の契りを結ぶ仲だった。葉上師は祖賢師を「300年に1人の人材、天海大僧正以来の人物」と評価する。勧修寺信忍千日回峰行大行満大阿闍梨、大僧正。祖賢大阿闍梨の御所土足参内に貢献した元伯爵。葉上照澄師に続き千日回峰行を満行叡南覚照前赤山禅院住職、千日回峰行大行満大阿闍梨、大僧正。1927年生まれ。1960年、33歳のときに千日回峰行を満行。「赤山の御前さま」と呼ばれる。祖賢師に師事する小僧の筆頭であった。叡南覚範毘沙門堂門跡第61世門主、大僧正。天台教学の最高位「探題」に就任。世界連邦日本仏教徒協議会会長。藤光賢曼殊院門跡門主、大僧正。佐賀県神埼郡吉野ヶ里町・金乘院住職。村上光田信州善光寺長臈、大僧正。比叡山延暦寺東塔院住職、信州善光寺福生院住職。最澄が東山道の難所である神坂峠に開いた布施屋広拯院を復興し、信濃比叡広拯院を開山した。他、比叡山の諸堂の仏像を数体寄進し、復興に寄与している。堀澤祖門三千院門跡門主、大僧正。前叡山学院院長。京都大学学生時代に比叡山にのぼり、仏道をきわめたいと中退し弟子となる。「侍真」として十二年籠山行を満行。これにより明治以来途絶えていた本格的な十二年籠山比丘が復興した。中野英賢比叡山延暦寺観樹院住職、大僧正。堀澤祖門師に続いて十二年籠山行を満行。東塔の復興新築に寄与。叡南俊照
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