夢殿殺人事件とは? わかりやすく解説

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夢殿殺人事件

作者小栗虫太郎

収載図書昭和ミステリ秘宝 失楽園殺人事件
出版社扶桑社
刊行年月2000.12
シリーズ名扶桑社文庫

収載図書白蟻 覆刻
出版社沖積舎
刊行年月2003.7


夢殿殺人事件

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/10 07:21 UTC 版)

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夢殿殺人事件
作者 小栗虫太郎
日本
言語 日本語
ジャンル 探偵小説
シリーズ 法水麟太郎シリーズ
発表形態 雑誌掲載
初出情報
初出改造改造社 1934年1月号
刊本情報
収録 『白蟻』
出版元 ぷろふいる社
出版年月日 1935年
シリーズ情報
前作 聖アレキセイ寺院の惨劇
次作 失楽園殺人事件
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夢殿殺人事件』(ゆめどのさつじんじけん)は、小栗虫太郎の短編探偵小説改造社の雑誌『改造』1934年(昭和9年)1月号に掲載された、名探偵・法水麟太郎シリーズのひとつ。作者の他の作品と同じく、衒学趣味的な文体が特徴である。

あらすじ

北多摩の軍配河原にある、あまねく高識な尼僧のみを集めた尼寺・寂光庵。夢殿とよばれる密室にて推摩居士は殺されていた。夢殿の二階へ続く階段前の壁にもたれたその死体は体中の血を全て抜かれており、さらには両肘と両腰にはそれぞれ梵字型の傷が刻まれていた。また、夢殿の二階では一面に金泥がまき散らされた室で尼僧・浄善が殺されていた。頸椎が脱臼するほどの力で絞殺されており、また彼女の死体には奇妙な索痕が残されていた。さらに、三階の孔雀明王の絵から一階までの床には孔雀とおぼしき巨鳥の足跡が残されていた。

住職の盤得娑婆に請われ、事件解決に乗り出した法水。果たして、犯人は? 殺害方法は? その動機は? 本当に絵から孔雀明王が抜け出したのだろうか? 彼の推理はいかに…。

登場人物

法水麟太郎
前捜査局長にして刑事弁護士。住職の盤得娑婆に請われ本事件の調査に乗り出す。
支倉
検事。
盤得娑婆
寂光庵の住職。齢50過ぎ。本名・工藤みな子。文学博士の肩書きをもつ。事件解決のために法水を呼び寄せる。
推摩居士
本事件の被害者。齢50程。自身を龍樹の生まれ変わりと称し、諸菩薩の口寄せや不可思議な法術をも行い、奇跡行者として名を高めていた。日独戦争にて両下腿を失い、以後は義肢をつけていた。自身が法術を行う際に使う「夢殿」と呼ばれる室で殺されているのを発見される。全身の血液を全て抜き取られており、また両肘と両腰にはそれぞれ梵字型の傷が刻まれ、その死体は夢殿の二階へと続く階段の壁にもたれるようにして置かれていた。
浄善
本事件のもう一人の被害者。夢殿の二階にて頸椎の脱臼が起こるほどの力で絞殺されていた。また、彼女の死体には奇妙な索痕が残されていた。
智凡尼
変事の第一発見者。密室の夢殿にて犯人と思しき人影を見たという。
普光尼
犯行時刻ごろに夢殿で笙の鳴る音を聞いたという。また、伝声管を通じて推摩居士の奇妙な言葉を聞いたという。
寂蓮尼
26、7歳ほどの尼。寺院の図書係。推摩居士の法術に興味があるようで、彼の死についても「仮死であり、きっと蘇生する」と信じており、行政解剖にも反対する。

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