四十二章経とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 宗教 > 経典 > 経典 > 四十二章経の意味・解説 

四十二章経

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/04 03:02 UTC 版)

四十二章経(しじゅうにしょうぎょう)は、迦葉摩騰(かしょうまとう)と竺法蘭中国語版(じくほうらん)[1]が訳した、仏教最初の漢訳経典とされる経典である。原始経典であり、仏教の倫理を42章に分け、教訓的に説いたもの。中国に伝わった最初の経典とされるが、疑経とも言われ、異本も多い[2]

概要

本経の序文に、明帝大月氏に使者を派遣して写経させたとする記述があるほか、後漢桓帝延熹9年(166年)の襄楷中国語版の上奏文中に本経との類似が見られ、後漢末から三国時代 (中国)には成立していたものと推定されるが、伝世の経の内容は、南朝南斉からにかけて成立したとされる。

ただし、後世のような訳場列位に見られるような仏典漢訳システムが全く確立していなかった、仏教伝来当初の状況を考えると、後漢当時の漢訳仏典は、後世の首尾一貫した経典とは異なり、外来の僧徒によって説かれた内容が、中国人の奉仏者たちによって箇条書きの形式で記録され、現在見られる『四十二章経』のような形式で伝存していたものということは、十分考えられる。

脚注

  1. ^ 中国に始めて仏教を伝えたとされるインドからの渡来僧。後漢の明帝の時に、洛陽の白馬寺(迦葉摩騰と竺法蘭のために明帝が建立したとされ、中国における最初の仏寺と伝えられる)に住み、四十二章経などの漢訳にあたった。生没年未詳。小学館デジタル大辞泉「竺法蘭」[1]
  2. ^ 小学館デジタル大辞泉「四十二章経」[2]




四十二章経と同じ種類の言葉

このページでは「ウィキペディア」から四十二章経を検索した結果を表示しています。
Weblioに収録されているすべての辞書から四十二章経を検索する場合は、下記のリンクをクリックしてください。
 全ての辞書から四十二章経 を検索

英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「四十二章経」の関連用語

四十二章経のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



四十二章経のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの四十二章経 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS