半素イデアルの一般的な性質
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/05/18 13:43 UTC 版)
「半素環」の記事における「半素イデアルの一般的な性質」の解説
まずはじめに、素イデアルが半素イデアルであることと、可換環では半素準素イデアルが素イデアルであることは明らかである。 素イデアルの共通部分は必ずしも素イデアルでないが、それは半素イデアルである。まもなく逆も正しいこと、任意の半素イデアルは素イデアルの族の共通部分であることが示されるだろう。 環 R の任意のイデアル B に対して、次の集合を作ることができる。 集合 は B の根基の定義であり、明らかに B を含む半素イデアルである。実は B を含む最小の半素イデアルである。上の包含関係は一般には真のものになるかもしれないが、可換環においては等号が成り立つ。 この定義により、イデアル A が半素であることと であることは同値である。この時点で、任意の半素イデアルが実は素イデアルの族の共通部分であることも明らかである。さらに、このことは任意の2つの半素イデアルの共通部分がまた半素であることを示している。 定義によって R が半素であることと であること、つまり、すべての素イデアルの共通部分が0であることは同値である。このイデアル は とも書かれ、R の Baer's lower nilradical または Baer-Mccoy radical または prime radical とも呼ばれる。
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