充実/多嚢胞型エナメル上皮腫
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/30 20:14 UTC 版)
「エナメル上皮腫」の記事における「充実/多嚢胞型エナメル上皮腫」の解説
歯原性腫瘍の中で最も代表的な腫瘍で、つまりはエナメル上皮腫中でも最も代表的なものである。アジアにおいては歯原性腫瘍の約50%を占め、欧米では10-20%程度である。好発年齢は30-40歳(平均37歳)で、性差は男性の方がやや多い。80%以上が下顎に生じ、特に大臼歯部から下顎枝にかけて多い。顎骨中心性である。発育緩慢な顎骨の豊隆や、骨破壊性に発育する。皮質骨を穿孔し骨外に増殖することがあるなど、良性腫瘍にも関わらず局所浸潤性を示す。エックス線像は、scallopingと呼ばれる多房性の骨破壊像を見せる。またしばしば埋伏歯を伴う。処置法によってはしばしば再発し、ごく稀に悪性化する。 さらに組織像的に濾胞型と叢状型にわけられ、濾胞型には棘細胞腫型と顆粒細胞型という細胞性亜型がある。
※この「充実/多嚢胞型エナメル上皮腫」の解説は、「エナメル上皮腫」の解説の一部です。
「充実/多嚢胞型エナメル上皮腫」を含む「エナメル上皮腫」の記事については、「エナメル上皮腫」の概要を参照ください。
- 充実/多嚢胞型エナメル上皮腫のページへのリンク