価格と効用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/01 23:52 UTC 版)
ある財の価格が、全ての人、ひとりひとりの人にとってそれに見合っただけの効用(その人にとっての益、あるいは、主観的な満足)を示していると考えることはできない。たとえばダイヤモンドと水を比べた場合、前者は希少であり価格が高いが、しかし効用はありふれた後者のほうが高いことがある。このことを、アダム・スミスに由来する「価値のパラドックス」という。 経済学者のスティーヴン・ランズバーグは「価格低下によって消費者が得た利益は、生産者の同額の損失によって相殺される。消費者と生産者の双方の利益を勘定に入れれば、価格下落自体はは費用と便益の関係に影響を与えない。しかし、喜ぶ消費者が増えるという事実は、一般に社会的利益であり、便益として計上するべきである。政策分析の重要な仕事は、消費量の増加から生じる消費者余剰の増加分を推計することである」と指摘している。
※この「価格と効用」の解説は、「価格」の解説の一部です。
「価格と効用」を含む「価格」の記事については、「価格」の概要を参照ください。
- 価格と効用のページへのリンク