人間の堕落_(コルネリス・ファン・ハールレム)とは? わかりやすく解説

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人間の堕落 (コルネリス・ファン・ハールレム)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/30 01:01 UTC 版)

『人間の堕落』
オランダ語: De zondeval
英語: The Fall of Man
作者 コルネリス・ファン・ハールレム
製作年 1592年
素材 キャンバス 上に 油彩
寸法 273 cm × 220 cm (107 in × 87 in)
所蔵 アムステルダム国立美術館

人間の堕落』(にんげんのだらく、: De zondeval, : The Fall of Man) は、オランダハールレムマニエリスム派の画家コルネリス・ファン・ハールレムが1592年にキャンバス上に油彩で制作した絵画である。「Aº 1592 C.C.H fec」という画家の署名と制作年が記されている[1]。作品は、アムステルダム国立美術館に所蔵されている[1][2][3]

作品

旧約聖書』の「創世記」 (3章) によると、人類の祖先アダムイヴエデンの園で平和に暮らしていた[4]。しかし、ある時、ヘビがイヴをそそのかし、神に食べてはいけないと禁じられていた「知恵の樹」の実を食べ、アダムにも与えてしまう。これが「原罪」である。2人の行いを知った神は怒って、エデンの園から追放した[4]

アルブレヒト・デューラー『アダムとイヴ』銅版画 (1504年)

本作に描かれているのは、アダムとイヴが原罪を犯す瞬間である[2]。2人は木の実を取って食べようとしている。左端の背景には、人間の顔と手のある雲の形をした[1]神がその実を指し示し、警告している場面が見える[1][2]。しかし、アダムとイヴは、その実を差し出している悪魔 (人間の胴体を持つヘビ[1]) の声に耳を傾けたのである[2]

アルブレヒト・デューラー銅版画『アダムとイヴ』がこの絵画の構図の手本となった。しかし、ファン・ハールレムは、デューラーの理想化された人体像を自身の時代の好みに合うように変貌させ[3]、自身にとっての理想的な人間の姿でアダムとイヴを描いている。なお、画家は、肌の色の違いで男女の区別を強調している[2]

脚注

  1. ^ a b c d e The Fall of Man”. アムステルダム国立美術館公式サイト (英語). 2025年6月30日閲覧。
  2. ^ a b c d e 『RIJKSMUSEUM AMSTERDAM 美術館コレクション名品集』、1995年、17頁。
  3. ^ a b The Fall of Man”. Web Gallery of Artサイト (英語). 2025年6月30日閲覧。
  4. ^ a b 大島力 2013年、28頁。

参考文献

外部リンク




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