コルネリス・ファン・ハールレムとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > コルネリス・ファン・ハールレムの意味・解説 

コルネリス・ファン・ハールレム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/30 15:02 UTC 版)

コルネリス・ファン・ハールレム
Cornelis van Haarlem
生誕 1562年
ハールレム
死没 1638年
テンプレートを表示

コルネリス・コリネルスゾーン・ファン・ハールレム (Cornelis Corneliszoon van Haarlem, 1562年-1638年)は、ハールレム出身の画家。ハールレムのマニエリスム派の主要なメンバーであり、バルトロメウス・スプランヘルの影響を多大に受けた画家である。スプランヘルの素描はカレル・ファン・マンデルによって1585年にハールレムにもたらされ、その地の画家たちに影響を与えた[1]。ファン・ハールレムは主に肖像画や神話画、宗教画を描いた。当初はサイズの大きな作品で、イタリア風の解剖学的に不自然なねじれた裸体像を描いていたが、後にはオランダの伝統的な写実へと作風が変わっていった。

生涯

裕福な家庭に生まれるが、ファン・ハールレムの両親は1568年に八十年戦争の影響下、スペイン軍を避けてハールレムから移動した。しかしファン・ハールレムはハールレムに残り、画家のピーテル・ピーテルスゾーン・アールツェンに育てられその元で修業した。後にルーアンアントワープでも学んだ。

ファン・ハールレムは市でも知られた人物となり、1583年にハールレム市から依頼を受けて市民軍の集団肖像画を描いた。後に彼は市の画家として市から多くの依頼を受けた。

カレル・ファン・マンデルバルトロメウス・スプランヘル等と共にファン・ハールレムはハールレム・アカデミー (Haarlem Academy) を設立した。これはおそらく非公式のグループで、集まってヌードデッサンをしたり、作品について意見を交わすものだったと思われる[1]。また、その市の聖ルカ組合を再組織する点でも重要な役割を果たした。ファン・ハールレムの弟子にはサロモン・デ・ブライコルネリス・ヤコブスゾーン・デルフ、コルネリス・エンヘルスゾーン(Cornelis Engelsz.)、ヘーリット・スウェーリンクらがいる[2]。弟子のコルネリス・クラースゾーン・ヘーダ(ウィレム・クラースゾーン・ヘーダの兄弟)はインドのビジャープルスルタンの元で活躍し、ファン・ハールレムの作風をインドに伝えた[3]

ファン・ハールレムは1603年より前にハールレム市長の娘Maritgen Arentsdochter Deymanと結婚した。1605年には義理の父親の財産の1/3を相続している。1631年もしくは32年には孫のコルネリス・ベーハが生まれており、彼もまた画家となりヤン・ステーンなどに影響を与えた[4]

ギャラリー

参照

  1. ^ a b Slive, 8
  2. ^ Cornelis Cornelisz. van Haarlem in the RKD
  3. ^ Gijs Kruijtzer,Xenophobia in Seventeenth-Century India (Leiden: Leiden University Press, 2009), 21
  4. ^ アーサー・K.ウィーロックJr., イヘ・フェルスライプ, 尾崎眞人, ダニエル・H.A.C.ローキン, 千足伸行 (2011). フェルメールからのラブレター展:公式カタログ. 朝日放送、テレビ朝日、博報堂DYメディアパートナーズ. pp. 80、190 

文献

外部リンク




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「コルネリス・ファン・ハールレム」の関連用語

コルネリス・ファン・ハールレムのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



コルネリス・ファン・ハールレムのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのコルネリス・ファン・ハールレム (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS