不思議の国のアリス (1910年の映画)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/04 08:10 UTC 版)
不思議の国のアリス | |
---|---|
Alice's Adventures in Wonderland | |
![]() |
|
監督 | エドウィン・S・ポーター |
原作 | ルイス・キャロル |
出演者 | グラディス・ヒューレット |
配給 | エジソン・マニュファクチャリング・カンパニー |
公開 |
|
上映時間 | 10分 |
製作国 | ![]() |
言語 | サイレント映画 |
不思議の国のアリス(英語: Alice's Adventures in Wonderland)は1910年にアメリカ合衆国で制作された10分間の白黒映画、サイレント映画[1]。原作はルイス・キャロルの1865年の同名の本[2]。
制作はエジソン・マニュファクチャリング・カンパニー。監督はエドウィン・S・ポーター。グラディス・ヒューレットがアリス役で出演した[1][3]。
あらすじ
アリスは白ウサギが腕時計を確認してそばを走っていくのを見る。興味を持ったアリスは白ウサギを追いかけてウサギ穴に入り不思議の国に行く。アリスはドアが並ぶ部屋にたどり着く。アリスはすべてのドアにカギがかかっていることに気づく。アリスは小さなドアを開けるカギをテーブルのうえに発見する。ドアを潜り抜けることができないことにイライラし、アリスはテーブルの上に現れた瓶を発見する。アリスはその中身を飲み、小さなドアのサイズまで縮む。テーブルの上にカギを置きとれないことに気づき、アリスはもともとのサイズよりも自分を大きくするケーキを食べる。
アリスは白ウサギが部屋を走りすぎていくのを見る。アリスは悲しくて泣きだす。彼女はプール1杯の涙を流しその中でばちゃばちゃするが、すぐに乾く。次に彼女は庭園へと通じる小さなドアにパンチする。白ウサギとほかの小さな動物たちはドアからのびる大きな手にびっくりして逃げ出す。アリスは小さな扇を見つけ、彼女自身をあおぐ。アリスはドアに合った高さまで縮む。ついに庭園に出ると、アリスは大きな子犬に驚く。
小さな家につくと、アリスは魚のフットマンが蛙のフットマンにハートの女王から公爵夫人への招待状を手渡しているところを見る。皿がドアから飛んできたので、アリスは家に入って公爵夫人、料理人、赤ん坊、チェシャ猫を見つける。料理人はアリスの食事に多すぎる胡椒を入れ、くしゃみする公爵夫人はアリスに赤ん坊を手渡す。アリスは赤ん坊と外に出るが、赤ん坊は豚になってしまう。チェシャ猫が木に現れ、アリスに「ここにいる私たちはみんなおかしいんだ。私もお前も」と言う。
次に、アリスは三月ウサギ、帽子屋、眠りネズミ主催のおかしなお茶会に通りかかる。そしてアリスはトランプ兵やほかの王室のメンバーがハートの女王とハートの王を迎えるトピアリーの庭園を見つける。バラが赤に塗られていることに気づき、ハートの女王はトランプ兵を叱って叫ぶ。「首をはねろ!」
城の部屋へ去り、アリスはパーティーに出席する。ハートの女王とハートの王はハートのジャックがタルトを盗んだのを発見する。裁判が開かれ、帽子屋、料理人、アリスは証拠を提示する。アリスはハートの女王と王を狼狽させる。ハートの女王は、「アリスの首をはねろ!」と叫ぶ。アリスはトランプ兵の集団に囲まれる。
アリスは目覚める。彼女の不思議の国での冒険は夢だったのだ。
評価
アメリカの雑誌バラエティは、「幻想が功を奏しているが、せっかちなようだ」と評した[2]。また、アメリカン・フィルム・インスティチュートのThe First 100 Years 1893-1993に選ばれた[2]。
ギャラリー
-
アリス役のグラディス・ヒューレット
脚注
- ^ a b “Alice's Adventures in Wonderland”. 2025年6月29日閲覧。
- ^ a b c “AFI|Catalog”. catalog.afi.com. 2025年7月4日閲覧。
- ^ “Gladys Hulette”. IMDb. 2025年6月29日閲覧。
外部リンク
- 不思議の国のアリス_(1910年の映画)のページへのリンク