ヴァランセ・チーズとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > ヴァランセ・チーズの意味・解説 

ヴァランセ (チーズ)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/31 21:45 UTC 版)

ヴァランセ
Valençay
分類 シェーブルチーズ
原料 山羊[1][2]
原産国 フランス
原産地 ベリー地方の一部
生産場所 農家(フェルミエ)、酪農場、酪農工場
生産期間 春から秋
形状 頂点をカットした四角錐
大きさ 上底各辺3.5-4cm(センチメートル)、下底各辺6-7cm、高さ6-7cm
重量 200-250g(グラム)
乾燥成分 90g/個
脂肪分 45%以上。40g以上/個
表皮 自然のかび。木炭粉がまぶしてある
熟成 約3週間。最低11日[3]
呼称統制 AOC (1998年)
テンプレートを表示

ヴァランセフランス語: Valençay)は、フランスベリー地方で作られるシェーブルチーズ[2]。名称は地名のヴァランセにちなむ。さわやかな酸味でやわらかくしっとりしている[4]。 頂点をカットした四角錐ピラミッド型)の形状が特徴で、表皮には匂い消しのための木炭粉がまぶしてある[5]

いつごろから作られたのかは明確ではないが、チーズ愛好家でもあったタレーランの所有するヴァランセ城英語版内において、タレーラン以前からピラミッド型のシェーブルチーズを製造していた[6]。これは同じくシェーブルチーズのプーリニ=サン=ピエールを原型としたとされる[3]。しかし、エジプト遠征に失敗したナポレオン・ボナパルトがこの形状にピラミッド=エジプトと連想し不快になったため、上部が除去されて現在の形状になったという話が伝わる[6][7]

さっぱりとした酸味は熟成が進むと弱まり、代わりに甘みが強まりナッツ香もたつ[8]。フルーティーで口当たりの軽い、辛口タイプの白ワインにあう。レーズンパンリンゴサラダなどとも相性がよい。

脚注

  1. ^ 以下「基本情報」欄は、特記の無い限り下記文献 (本間, 増井 & 山田 2009, p. 51) による。
  2. ^ a b 本間るみ子; 増井和子; 山田友子 著、文藝春秋 編『チーズ図鑑』(7版)株式会社文藝春秋〈文春新書〉、2009年、51頁。ISBN 4-16-660182-2 
  3. ^ a b チーズ入門』日本食糧新聞社〈食品知識ミニブックスシリーズ〉、2017年、74-75頁。 ISBN 9784889272604https://books.google.co.jp/books?id=FJcptAEACAAJ 
  4. ^ ヴァランセ | チーズの名称 | チーズ辞典 | チーズクラブ | 雪印メグミルク株式会社”. チーズクラブ Cheese Club|雪印メグミルク株式会社. 2023年7月31日閲覧。
  5. ^ 明日から誰でもチーズ通。代表チーズ19選”. クックビズ (2016年10月28日). 2018年8月12日閲覧。
  6. ^ a b 日仏料理協会 編『フランス 食の事典(普及版)』株式会社白水社、2007年、53頁。 ISBN 978-4-560-09202-6 
  7. ^ 本間るみ子 著、主婦の友社 編『チーズの選び方 楽しみ方』株式会社主婦の友社、2012年、70頁。 ISBN 978-4-07-285215-6 
  8. ^ 本段落の評価は、特記の無い限り前掲書 (本間 2012, p. 70) による。

外部リンク




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ヴァランセ・チーズ」の関連用語

ヴァランセ・チーズのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ヴァランセ・チーズのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのヴァランセ (チーズ) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS