ルウベンスの偽画
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/23 17:16 UTC 版)
『ルウベンスの偽画』(ルウベンスのぎが)は、堀辰雄の短編小説。堀が自ら処女作と呼んでいる作品で[1]、21歳のときに過ごした軽井沢での美しい印象を主体にして、恋愛心理を分析的に描いた作品である[2][3]。夏が終わりつつある高原の避暑地を舞台に、密かに「ルウベンスの偽画」と名付けて恋慕っている「彼女」と、「刺青をした蝶のように美しいお嬢さん」への交錯した青年の恋愛の心理を綴った物語。関係が思うように進まない「自分の目の前にいる少女」と、思い描く理想の「心像の少女」への恋愛心理の分析や意識の流れが、堀独特の特徴的な美しい文体で描かれている[2][4]。
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注釈
出典
- ^ a b c 堀辰雄「『ルウベンスの偽画』に」。『堀辰雄全集第4巻』(筑摩書房、1978年)に所収
- ^ a b c d e f g h 池田 2006
- ^ a b c d e f g h 「師・芥川龍之介の死を越えて」(アルバム 1984, pp. 14-25)
- ^ a b c d e f 三島 2001
- ^ a b c 全集1 1996, pp. 678-680
- ^ 堀辰雄「神西清への書簡」(1923年8月8日付)
- ^ 堀辰雄「父・松吉への書簡」(1925年9月3日付)
- ^ 源高根「解説」(菜穂子 2003)
- ^ a b c 川村 2005
- ^ 桐山 2012
- ^ 松原 2010
- ^ 堀辰雄「小説の危機」。『堀辰雄全集第3巻』(筑摩書房、1977年)に所収
- 1 ルウベンスの偽画とは
- 2 ルウベンスの偽画の概要
- 3 文体・作風
- 4 作品評価・解釈
- 5 おもな刊行本
- 6 外部リンク
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