ヨウ化スカンジウム(III)とは? わかりやすく解説

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ヨウ化スカンジウム(III)

(ヨウ化スカンジウム から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/13 10:32 UTC 版)

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ヨウ化スカンジウム(III)
識別情報
CAS登録番号 14474-33-0 
PubChem 4420285
UNII QVJ18SK04T 
EC番号 238-469-0
特性
化学式 I3Sc
モル質量 576.65
外観 黄色固体
融点

920 °C, 1193 K, 1688 °F

特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

ヨウ化スカンジウム(III)(Scandium triiodide)は、化学式ScI3無機化合物で、ヨウ化ランタニドに分類される。この塩は、黄色い粉末状である[1]紫外線の放射を最大化し、電球の寿命を延ばす性質から、ヨウ化セシウム等の類似化合物とともに、メタルハライドランプに用いられる。最大紫外線放射は、光重合を開始させることができる範囲に調節することができる[2]

ヨウ化スカンジウム(III)は、塩化鉄(III)と似た構造を取り、菱面体晶となる。スカンジウム配位数は6、ヨウ素の配位数は3で、三角錐形分子構造となる[3]

元素同士の直接反応により、最も純粋なヨウ化スカンジウム(III)が得られる[1]

2 Sc + 3 I2 → 2 ScI3

より効率性の低い代替手段として、ヨウ化スカンジウム(III)六水和物(ScI3(H2O)6)の脱水により、無水ヨウ化スカンジウム(III)が得られる。

出典

  1. ^ a b Haeberle, N., 1973, Preparation of highly pure lanthanide iodides, Technisch-Wissenschaftliche Abhandlungen der Osram-Gesellschaft, v. 11, p. 285
  2. ^ Brabham, D.E., Metal halide lamp for curing adhesives. U.S. Patent 6,888,312, March 1, 2011
  3. ^ Men'kov, A. A., Komissarova, L. N., 1964, X-ray study of scandium iodide, Zhurnal Neorganicheskoi Khimii, v. 9, p. 766

関連文献

  • Tomasz Mioduski, Cezary Gumiski, and Dewen Zeng "Rare Earth Metal Iodides and Bromides in Water and Aqueous Systems. Part 1. Iodides" Journal of Physical and Chemical Reference Data 2012, vol. 41, 013104-1 to 013104-63. doi:10.1063/1.3682093



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