ムーティエ_(スイス)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > ムーティエ_(スイス)の意味・解説 

ムーティエ (スイス)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/19 19:06 UTC 版)

ムーティエ
Moutier

ムーティエの眺め(2020年)
基礎自治体旗 基礎自治体章
位置

ベルナー・ジュラ区内のムーティエ自治体の位置
位置
ムーティエ
ムーティエ (スイス)
座標 : 北緯47度16分49秒 東経7度22分15秒 / 北緯47.28028度 東経7.37083度 / 47.28028; 7.37083
行政
スイス
  ベルン州
 行政区 ベルナー・ジュラ区ドイツ語版
 基礎自治体 ムーティエ
市長 Marcel Winistoerfer
スイスキリスト教民主党
地理
面積  
  基礎自治体域 19.58 km2
人口
人口 (2023年12月31日現在)
  基礎自治体域 7,171人
    人口密度   366.2人/km2
  備考 推定[1]
その他
等時帯 中央ヨーロッパ時間 (UTC+1)
夏時間 中央ヨーロッパ夏時間 (UTC+2)
郵便番号 2740
市外局番 0700
公式ウェブサイト : moutier.ch
ムーティエのロゴ

ムーティエフランス語: Moutier)は、スイス北部ベルン州の都市・基礎自治体。北をジュラ州、北西をRoches BE、東をBelprahonEschert、南をCourt、西をPerrefitteと接する。人口は7,171人(2023年末推定[1])。

2026年1月1日にベルン州からジュラ州に移管される予定[2]

歴史

神聖ローマ帝国時代はバーゼル司教領ドイツ語版に属していた。フランス革命戦争およびナポレオン戦争の際はフランスに併合されたが、1815年のウィーン会議でスイス連邦のベルン州へ帰属した。

ベルン州からの分離運動

ベルン州は大部分がドイツ語圏だが、ムーティエといった北西部のジュラ地方はフランス語圏である。そのため、フランス人民族主義者による分離運動が存在する。

1959年7月5日に分離運動組織が実施した、新たな州創設に関する投票では反対が67.2パーセントを占め、否決された。1974年6月23日にジュラ州創設の賛否を問う住民投票では、反対が50.8パーセントでわずかに賛成票を上回り、ムーティエでは否決された。なお住民投票全体では賛成派が勝利し、1979年にジュラ州が新設されることになった。1975年9月7日、新設されるジュラ州の近隣の自治体に州の帰属を問う住民投票が実施され、ムーティエはベルン州残留票が総得票数の53パーセントを占めたためベルン州へ残留することになった。しかし、1984年にこの住民投票では残留派に不正な資金が流れていることが発覚し、ベルン州からの分離運動が再燃した。2013年11月23日、ベルン州のベルナー・ジュラ区全体とジュラ州の統合計画が持ち上がるも拒否され、区に所属する自治体が個別に住民投票を実施することになった。

2017年6月18日、ジュラ州への編入を問う住民投票が実施され、賛成が2,067票、反対が1,930票で編入が決定した[3]。しかしベルナー・ジュラ区長は投票に不正があったとして、2018年11月5日に投票結果の無効を発表[4]。ムーティエはベルン州行政裁判所に上訴するも[5]、2019年8月23日に結果の無効が確定した[6]

2021年3月28日に再び住民投票が実施され、賛成が2,114票、反対が1,740票でジュラ州への編入が決定した[7]。9月22日、ベルン州とジュラ州は2026年1月1日までの移管を目標としたロードマップに合意した[8]

2024年3月6日、ベルン州議会とジュラ州議会はムーティエの移管を規定した協定を可決した[9]。9月22日、ベルン州とジュラ州で移管の是非を問う住民投票が実施され、ジュラ州では有権者の72.9%(投票率50.3%)が賛成、ベルン州では有権者の83.2%(投票率42.6%)が賛成し、どちらも賛成多数で承認された[10]。11月24日、ジュラ州の住民を対象とした新たな郡の創設を問う住民投票が実施され、賛成多数で承認された。これにより、暫定措置としてムーティエ単独から成るムーティエ郡として2025年秋の選挙に参加する予定である[11]

出身人物

関連項目

  • SWIZA - 時計やサバイバルナイフなどを製造している企業。1904年にムーティエで創業し、1965年に本社・工場はジュラ州ドレモンへ移転した[12]
  • 国際体操連盟 - 本部が1991年から2008年まで所在していた[13]

脚注

  1. ^ a b Moutier”. Citypopulation (2024年10月24日). 2025年1月27日閲覧。
  2. ^ “Moutier devrait rejoindre le Jura comme prévu le 1er janvier 2026”. テレヴィジオン・スイス・ロマンド. (2022年8月29日). https://www.rts.ch/info/regions/berne/13341795-moutier-devrait-rejoindre-le-jura-comme-prevu-le-1er-janvier-2026.html 2025年1月27日閲覧。 
  3. ^ A Moutier, le «Bernxit» l’emporte au bout du suspense”. Swiss Info (2017年6月18日). 2021年3月31日閲覧。
  4. ^ Le vote le plus surveillé de l’histoire suisse est annulé”. Swiss Info (2018年11月5日). 2021年3月31日閲覧。
  5. ^ Moutier recourt contre l'annulation du vote sur son rattachement au Jura”. Radio Télévision Suisse (2018年11月15日). 2021年3月31日閲覧。
  6. ^ Annulation confirmée”. Journal Jura (2019年8月29日). 2021年3月31日閲覧。
  7. ^ Moutier to join canton Jura”. swissinfo.ch (2021年3月28日). 2021年3月31日閲覧。
  8. ^ Première feuille de route signée en vue du transfert de Moutier vers le Jura”. テレヴィジオン・スイス・ロマンド (2021年9月22日). 2024年3月23日閲覧。
  9. ^ Feu vert au transfert de Moutier voté par les Parlements bernois et jurassien”. テレヴィジオン・スイス・ロマンド (2024年3月7日). 2024年3月23日閲覧。
  10. ^ “Les cantons de Berne et du Jura plébiscitent le Concordat sur le transfert de Moutier”. テレヴィジオン・スイス・ロマンド. (2024年9月23日). https://www.rts.ch/info/regions/berne/2024/article/les-cantons-de-berne-et-du-jura-plebiscitent-le-concordat-sur-le-transfert-de-moutier-28638829.html 2025年1月27日閲覧。 
  11. ^ “La création du district de Moutier largement acceptée dans le canton du Jura”. テレヴィジオン・スイス・ロマンド. (2024年9月24日). https://www.rts.ch/info/regions/jura/2024/article/la-creation-du-district-de-moutier-largement-acceptee-dans-le-canton-du-jura-28704865.html 2025年1月27日閲覧。 
  12. ^ SWIZA/History”. SWIZA. 2021年3月31日閲覧。
  13. ^ F.I.G. Headquarter moves to Lausanne”. GM media.com (2008年6月19日). 2021年3月31日閲覧。

外部リンク


「ムーティエ (スイス)」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ムーティエ_(スイス)」の関連用語

ムーティエ_(スイス)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ムーティエ_(スイス)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのムーティエ (スイス) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS