ミルテの花冠とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > ミルテの花冠の意味・解説 

ミルテの花冠

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/13 02:18 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動

ミルテの花冠』(ミルテのはなかんむり、ドイツ語: Myrthen-Kränze作品154は、ヨハン・シュトラウス2世が作曲したウィンナ・ワルツ。「花冠(かかん)」ではなく、花嫁がかぶる花のかんむりを示している。『ミルテの花束[1]』とも。

楽曲解説

新婚の皇帝夫妻(1854年)

1854年4月24日、オーストリア皇帝フランツ・ヨーゼフ1世とバイエルン公女エリーザベトの結婚式が執り行われた[2]。同月27日夜、ホーフブルク宮殿のヨーゼフ広場に面した宮廷舞踏場において、祝賀行事の一環として皇帝夫妻主催の大規模な舞踏会が開かれた[3]ヨハン・シュトラウス2世はこの舞踏会に指揮者として登場し[3]、フランツ・ヨーゼフ1世への献呈という形で[1]、皇后となったエリーザベトの名を冠した『エリーザベト・ワルツ[2]』という新曲を披露した。皇帝夫妻の婚礼を祝う作品であったため、ハイドンの作曲したオーストリア帝国国歌『神よ、皇帝フランツを守り給え』が最初の部分に採り入れられている[4]

のちに『エリーザベト・ワルツ』から『ミルテの花冠』と改題された[2]ミルテは結婚式などの祝い事に飾られる花であり、時事色は薄められたものの婚礼をテーマとする楽曲であることは変わらなかった。

第1ワルツ


 \relative b' {
  \new PianoStaff <<
   \new Staff { \key e \minor \time 3/4
    \set Score.tempoHideNote = ##t
     \tempo "" 2. = 64
    <<
   {
     d,2. cis8( d b'4. a8) a4\mordent( <d, g>8) r <d g>4-. <b'' d>4\mordent( <ais cis>8) r <b d>4 e,,2. dis8( e c'4. b8) b4\mordent( <e, a>8) r <e a>4-. <c'' e>4\mordent( <bis dis>8) r <c e>4
   }
    >>
   }
   \new Dynamics {
    s2.\p s8 s s4. s8 s4 s8 s s4 s4\p
   }
   \new Staff { \key e \minor \time 3/4 \clef bass
    g,,, <d' g b> <d g b> g, <d' g b> <d g b> g, <d' g b> <d g b> g, <g' b d> <g b d> gis, <e' b' d> <e b' d> gis, <e' b' d> <e b' d> a, <e' a c> <e a c> a, <a' c e> <a c e>
   }
  >>
 }

出典

  1. ^ a b 井上(2009) p.281
  2. ^ a b c ケンプ(1987) p.80
  3. ^ a b 須永(1986) p.114
  4. ^ 加藤(2003) p.110

参考文献

外部リンク




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ミルテの花冠」の関連用語

ミルテの花冠のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ミルテの花冠のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのミルテの花冠 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS