マノン・レスコー (小説)
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『マノン・レスコー』(Manon Lescaut )はアベ・プレヴォーの長編小説、およびその主人公の名前。題名は正しくは『騎士デ・グリューとマノン・レスコーの物語』(Histoire du chevalier Des Grieux et de Manon Lescaut )といい、7巻からなる自伝的小説集『ある貴族の回想と冒険』(Mémoires et Aventures d'un homme de qualité qui s'est retiré du monde )の第7巻に当たる。1731年刊。
騎士デ・グリューは美少女マノンと出会い駆け落ちするが、彼女を愛した男たちは嫉妬や彼女の欲望から破滅していき、デ・グリューも巻き込まれて数々の罪を犯す。彼女はアメリカへ追放処分となり、デ・グリューも彼女に付き添って行くが、アメリカでも彼女をめぐる事件は起き、ついにマノンは寂しい荒野で彼の腕に抱かれて死ぬ。
ファム・ファタール(男たちを破滅させる女)を描いた文学作品としては最初のものといわれ、繊細な心理描写からロマン主義文学の走りともされる。
舞台化・映像化作品
この小説を基に、数多くの舞台・映像作品が作られている。以下はその代表的なものである。
- オペラ
- マノン - ジュール・マスネ作曲。1884年初演。
- マノン・レスコー - ジャコモ・プッチーニ作曲。1893年初演。
- バレエ
- 映画
- 情婦マノン - 1948年のフランス映画。アンリ=ジョルジュ・クルーゾー監督、セシル・オーブリー主演。
- マノン - 1981年の日本映画。東陽一監督・脚本、烏丸せつこ主演。
- テレビドラマ
- ミュージカル
- マノン - 宝塚歌劇団花組によるバウホールおよび日本青年館公演。2001年。瀬奈じゅんの初バウホール主演作品となる。ヒロインは後に月組で瀬奈とトップコンビを組む彩乃かなみが務めた。中村暁脚本、磯野千尋、蘭寿とむ、壮一帆、未涼亜希他出演。
日本語訳
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