ホロフェルネスの首を斬るユディト_(ジェンティレスキ)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > ホロフェルネスの首を斬るユディト_(ジェンティレスキ)の意味・解説 

ホロフェルネスの首を斬るユディト (ジェンティレスキ)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/01 10:25 UTC 版)

『ホロフェルネスの首を斬るユディト』
イタリア語: Giuditta decapita Oloferne
英語: Judith Beheading Holofernes
作者 アルテミジア・ジェンティレスキ
製作年 1620年
種類 油彩キャンバス
寸法 146.5 cm × 108 cm (57.7 in × 43 in)
所蔵 ウフィツィ美術館フィレンツェ

ホロフェルネスの首を斬るユディト』(ホロフェルネスのくびをきるユディト、: Giuditta decapita Oloferne, : Judith Beheading Holofernes)は、イタリアの画家アルテミジア・ジェンティレスキ1620年頃に描いた絵画[1][2][3]

概要

カラヴァッジオホロフェルネスの首を斬るユディト』 (バルベリーニ宮国立古典絵画館ローマ)

本作は、1598年頃に、画家ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジオによって描かれた同名の作品に倣って描かれたものとされる[4]フィレンツェウフィツィ美術館に所蔵されている[3]

旧約聖書の『ユディト記』には、ベトリアという町が将軍ホロフェルネスの率いるアッシリア軍に包囲されたときに、町の住人であり未亡人のユディトという女性が、侍女とともに敵の陣営に乗り込み、ホロフェルネスを誘惑し、酔いつぶれた将軍の首を剣で切断する、という一節がある。バロック期には、この場面を描いた作品が多数発表されており、本作もそのうちの1つである[5][6][7][2]

作品

年若い2人の女性が、ベッドの上に身体を横たえている男性を押さえつけながら、首を剣で切っている様子が描かれている。背景は、闇に包まれている。剣の柄の部分が十字架の形状をしているが、これは、彼女らの行為が神聖な目的で行われていることを示している[1][2]

画面右側の女性は、眉根にしわを寄せており、右手で剣の柄を握り、左手で男性の頭髪をがっしりと掴んでいる。衣服の両袖は、たくし上げられている。肩があらわになっている他、胸元も覗いており、その辺りにも血しぶきが飛び散っている[1]

ブレスレット

画面後方に描かれた女性は、服装から侍女と思われる。彼女も袖をまくり上げており、男性が動かないように全身で押さえつけている。男性は、髭を生やしており、がっしりとした身体つきをしている。右腕を伸ばしているが、目は虚ろになっており、口は開かれて歯が覗いている[1]

シーツの上に滴り流れ落ちている血と、動脈から勢いよくほとばしり出ている血が描かれている。血は、剣を握る女性が左腕につけているブレスレットのほうにも飛んでいる。ブレスレットには、月や狩猟などをつかさどる女神、ディアーナが描かれている。これは、ディアーナのギリシャ名がアルテミスであることから、本作の作者がアルテミジアであることを示している[8]

脚注

参考文献

外部リンク




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ホロフェルネスの首を斬るユディト_(ジェンティレスキ)」の関連用語

ホロフェルネスの首を斬るユディト_(ジェンティレスキ)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ホロフェルネスの首を斬るユディト_(ジェンティレスキ)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのホロフェルネスの首を斬るユディト (ジェンティレスキ) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS