ペリアースの死
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/08 13:34 UTC 版)
アルゴ船が出港して数ヶ月が経ってもアルゴナウタイは戻らず、テッサリアでは彼らはみな死んだと噂されるようになった。ペリアースはイアーソーンらはもう帰ってこないものと信じ、監禁していたアイソーンを殺そうとした。アイソーンは自決を願って自ら死に、イアーソーンの母親ポリュメーレーもまたペリアースを呪って縊れ死んだ。二人には幼い子供プロマコスもあったが、ペリアースはこれも殺した。 このことは、イオールコスのパガサイ湾に帰り着いたアルゴナウタイにも伝えられた。イアーソーンはペリアースへの復讐を念じたが、アルゴナウタイにはペリアースの息子アカストスもいたため、ペリアースを殺すという合意は難しく思われた。そこでイアーソーンはメーデイアに相談し、メーデイアは単身でイオールコスの王宮に乗り込んだ。メーデイアははじめ老婆の姿をとってアルテミスの使いだと名乗った。ペリアースの目の前で自らの老いの影を取り去ると、本来の若い姿に戻り、恩寵によって王もこのように若返らせることができると告げた。さらに牡羊を八つ裂きにして煮ると、仔羊となって現れ、ペリアースの娘たちに父親を同様にするよう説いた。娘たちはこれを信用して、ペリアースを切り刻んで煮た。
※この「ペリアースの死」の解説は、「ペリアース」の解説の一部です。
「ペリアースの死」を含む「ペリアース」の記事については、「ペリアース」の概要を参照ください。
- ペリアースの死のページへのリンク