フリオ・デ・ウルキホとは? わかりやすく解説

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フリオ・デ・ウルキホ

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/05 14:29 UTC 版)

フリオ・デ・ウルキホ
1927年のエウスカルツァインディアの会員
後列右から2番目がウルキホ
誕生 Julio Gabriel de Urquijo e Ibarra
1871年4月3日
スペイン王国 バスク地方ビスカヤ県デウスト
死没 (1950-10-30) 1950年10月30日(79歳没)
スペイン バスク地方ギプスコア県サン・セバスティアン
職業 著作家文献学者政治家
国籍 スペイン
民族 バスク人
最終学歴 デウスト大学
サラマンカ大学
代表作 『国際バスク研究誌』(1907年創刊)
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フリオ・ガブリエル・デ・ウルキホ・エ・イバーラ(Julio Gabriel de Urquijo e Ibarra, 1871年4月3日1950年10月30日)は、スペインバスク地方ビスカヤ県デウスト出身の著作家文献学者政治家。イバラはIbarraではなくYbarraと表記する場合もあり、ウルキホはUrquijoではなくUrkixoと表記する場合もある。バスク語研究が国際的な視野で行われるようになったのは、ウルキホの収集文献と研究誌によるところが大きい[1]

経歴

ビスカヤ県ビルバオ近郊のデウストにあったウルキホ家はカルリスタの家系であり、1846年に第二次カルリスタ戦争が勃発するとカンタブリア州サンタンデールに逃避したが、戦後にビルバオに戻った[1]。フリオ・デ・ウルキホは1871年にデウストに生まれた。現在のデウストはビルバオを構成する区のひとつだが、当時のデウストはビルバオ近郊にある独立した自治体だった。デウスト大学で法学を学んで文献学に興味を抱き、1892年にはサラマンカ大学で博士号を取得した。1894年にカルリスタの有力者の娘と結婚し、一時的にフランス領バスクサン=ジャン=ド=リュズに住んだが、やがてギプスコア県サン・セバスティアンに住むようになった[1]バスク語関係文献や研究書の収集を行い、1907年には『国際バスク研究誌』を創刊して編集に携わった[1]。『国際バスク研究誌』は1936年のスペイン内戦勃発とともに刊行が途絶えたが、フランシスコ・フランコ死後の1984年に復刊されている[2]

16世紀初頭に書かれたバスク語初の文献『バスク初文集』はパリのフランス国立図書館にある文献が現存唯一とされるが、ウルキホは『国際バスク研究誌』に『バスク初文集』の復刻版を掲載している[1]。1919年にはレスレクシオン・マリア・デ・アスクエなどによってエウスカルツァインディア(バスク語アカデミー)が創設されたが、ウルキホも創設メンバーの一員となった[1]。1903年から1931年にはスペイン国会議員を務めた。王党派の一員だったことから弾圧の対象となり、スペイン内戦時には収集した文献を没収されたが、没収した役人がその価値を理解して分散を防ぎ、現在ではギプスコア県庁舎とビスカヤ県庁舎付属図書館に収蔵されている[1]。1950年にサン・セバスティアンで死去した。

脚注

  1. ^ a b c d e f g 渡部(2004)、pp.170-172
  2. ^ アリエール(1992)、p.113

参考文献

  • ジャック・アリエール『バスク人』萩尾生訳 白水社 1992年
  • 渡部哲郎『バスクとバスク人』平凡社、2004年

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