フォノンバンド
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/11/20 14:25 UTC 版)
フォノンバンドは、フォノン(量子化された格子振動)の分散曲線のこと。
単位格子に1個の原子しかない結晶では、単一のバンドを形成する。
単位格子に2個以上の原子がある結晶では、低エネルギー側の音響バンドと、高エネルギー側の光学バンドが現れる。この2つのバンド間のギャップをフォノンギャップと呼ぶ。
欠陥モード
結晶に不純物や格子欠陥が含まれると、完全結晶の振動モードとは異なる、欠陥モードが発生する。
軽い不純物が含まれたり、原子間力が大きくなると、光学バンドよりさらに高い振動数の欠陥モードが現れる。これを局在振動モードと呼び、結晶中を伝播せずに欠陥付近に局在する。
重い不純物や原子間力の低下では、低い振動数の欠陥モードが現れ、フォノンバンドに埋もれる。この欠陥モードは格子振動モードと共鳴的に相互作用するため、共鳴モードと呼ばれる。
測定・計算
実験的には赤外吸収、ラマン散乱、中性子散乱などから、理論的にはDFPT法などによってフォノンバンドを得ることができる。
関連項目
フォノンバンド
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/19 01:14 UTC 版)
詳細は「フォノンバンド」を参照 結晶格子のような周期構造中では、フォノンの振動数は制限され離散的になる。又、量子力学の効果で電子の場合と同様に、フォノンもバンド構造(フォノンバンド)を作る。
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