ビデオ戦争
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/02 03:46 UTC 版)
ビデオ戦争(ビデオせんそう)とは、ビデオテープレコーダに関する規格争いである。VTR創世期以降、さまざまな規格争いが展開されている。
注釈
- ^ フルローディングを採用していなかった初期のVHSは、早送り・巻き戻し時にテープをカセット内に戻す仕様であり、操作性でベータマックスより格段に劣っていた。またリニアタイムカウンターの採用もできなかった(後にフルローディングを可能とし、改善している)。
- ^ そのため、1988年にソニーがVHSに参入した際は「ソニーはベータマックスをやめません。ご信頼におこたえします。」とストレートな表現に変更された。
- ^ 三洋電機は1985年をもって完全撤退したが、東芝やNECはメーカー在庫品の販売を1990年代前半頃まで行っていた。
- ^ ベータ方式1号機のソニーSL-6300は本体重量18.5kg(チューナーなし。チューナーありモデルのSL-7300は20.5kg)[3]。VHS方式1号機のビクターHR-3300は本体重量13.5kg(チューナーあり)[4]。
- ^ 特に資金力に乏しいソフトメーカーは、機材を安価に購入できるVHSのみを選択することが多かった。
- ^ 当時はテープも高価で、1本のテープに録画できる時間が長いことは大きなアドバンテージだった。
- ^ 例えばEDTVへの対応を見越したEDベータでは、水平解像度500本が売りであったが、結局の所はEDTVは普及せず、水平解像度が350本程度の従来アナログテレビ放送では明らかな過剰性能にすぎず、またテープ価格が高くなりS-VHSよりも不利になった。
- ^ ベータマックス陣営が採用した高画質化技術であるハイバンドベータは、従来のデッキとの互換性が無かった。一方でVHS陣営のHQ方式は従来のデッキとの互換性が保たれていた。
出典
- ^ 岩本敏裕「VTR産業の生成 : 製品中核技術に焦点を当てた日本企業の競争優位」『アジア経営研究』第15巻、アジア経営学会、2009年、121-130頁、doi:10.20784/jamsjsaam.15.0_121、ISSN 13412205、CRID 1390001288106513536。
第6回シンポジゥム『研究開発と企業競争力』/ 大曽根収「VHS世界制覇への道」 東洋大学経営力創成研究センター 2006年7月8日 - ^ a b c d e 『家電ジャーナル』第2巻、GetNavi編集部、2015年、61頁。
- ^ “ビデオデッキ SL-6300” (PDF). 2023年11月3日閲覧。
- ^ VHS方式家庭用ビデオ(初号機モデル) HR-3300 - 国立科学博物館産業技術史資料情報センター
- ^ “VHSビデオ機の生産から国内勢最後の船井電機が撤退”. 映画ナタリー. (2016年7月15日) 2016年7月15日閲覧。
- ^ “船井電機、VHSデッキ撤退へ…国内で唯一生産”. YOMIURI ONLINE(読売新聞社). (2016年7月14日) 2016年7月15日閲覧。
- 1 ビデオ戦争とは
- 2 ビデオ戦争の概要
- 3 家庭用ビデオの黎明期
- 4 規格争い終焉後
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