パッセンジャー_(歌手)とは? わかりやすく解説

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パッセンジャー (歌手)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/10 05:39 UTC 版)

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パッセンジャー
Passenger
2013年1月、イングランドのハンプシャー州サウサンプトンにて演奏中。
基本情報
出生名 マイケル・デヴィッド・ローゼンバーグ
Michael David Rosenberg
生誕 (1984-05-17) 1984年5月17日(37歳)
出身地 イングランドブライトン・アンド・ホヴ
ジャンル フォークロック
インディー・フォーク
職業 シンガーソングライター
ギタリスト
ミュージシャン
担当楽器
ギター
活動期間 2003年2009年:バンド「パッセンジャー」のメンバー
2009年~現在:シンガーソングライター「パッセンジャー」
レーベル 2012年~現在:Nettwerk
2012年~現在:Black Crow
2009年~2012年:passenger
共同作業者 バンド「パッセンジャー」
公式サイト passengermusic.com

パッセンジャー(Passenger)ことマイケル・デヴィッド・ローゼンバーグ(Michael David Rosenberg、1984年5月17日 - )は、イングランド出身のフォークロックシンガーソングライターである。

バンド「パッセンジャー」のメインボーカルおよび作曲担当であったローゼンバーグは、2009年のバンド解散後、ソロ活動となってもバンド名を使い続けることにした。彼のベストシングルである"Let Her Go"は、多くの国でヒットチャート第1位にランクインしている。この曲は、2014年のブリット・アウォーズ"最優秀英国シングル賞"にノミネートされただけでなく、英国作曲家協会(BASCA)によるアイヴァー・ノヴェロ賞"最もパフォーマンスされた曲"を受賞した[1]

生い立ち

1984年5月17日[2][3]、ローゼンバーグはイングランドのイースト・サセックス州ブライトン・アンド・ホヴに生まれた。母親はイングランド人、父親(Gerard Rosenberg)はニュージャージー州ヴァインランド出身のアメリカ人であり[4][5]、父方の家族はユダヤ系である[6]。ローゼンバーグは、子供の頃にクラシックギターを覚え、14、15歳頃には作曲を始めた。ブライトンでの学校時代には、勉強をせず、専ら音楽に没頭した。音楽で身を立てようと思ったので、16歳の時に学校をやめ、その後、数年間はイングランドとオーストラリアでストリートミュージシャンとして生活することになる[7]。現在でもブライトン在住である[8]

音楽歴

活動初期

2001年当時、映画製作会社に勤務していた父親が、ローゼンバーグをフェイスレス(Faithless)の元メンバーであったジェイミー・カトー(Jamie Catto)に引き合わせた。このことがきっかけとなり、2002年にロンドンのロイヤル・コート劇場で行われた「ミャンマー解放運動」チャリティーコンサートで2曲を演奏することになる[9]。この時に、その後一緒に曲作りを行なうアンドリュー・フィリップス(Andrew Phillips)と出会い、また、IE Musicレーベルとのつながりを確立する。ブライトンに戻ったフィリップスとローゼンバーグは、フィリップスの自宅内にあるスタジオで作曲を始め、これまで二人が影響を受けてきたミュージシャンからの感化(実にサイモン&ガーファンクルからDJシャドウと幅広い)がここで融合することになる。2003年には、地元ブライトンの音楽仲間のつてで、マーカス・オデアー(ベース)、アロン・コーエン(ドラム)、リチャード・ブリンクロー(キーボード)をむかえ、"マイク・ローゼンバーグ・バンド"が結成された[10]

2003年~2009年:バンド"パッセンジャー"

ローゼンバーグが最初に人前で演奏したのは16歳の時であった。2003年にはブライトン・アンド・ホヴで、アンドリュー・フィリップスとともに"パッセンジャー"を結成した。2007年にチョークマーク・レコード(Chalkmark Records)から、バンドの最初で最後のアルバム"Wicked Man's Rest"がリリースされた[11]。アルバムの曲は、唯一"Four Horses"だけがフィリップスによるもので、ほとんどすべてはローゼンバーグが作曲している。2009年にパッセンジャーは解散してしまう。

2009年~2010年: ソロ活動とアルバム"Wide Eyes Blind Love"

パッセンジャーの解散後もローゼンバーグはバンド名「パッセンジャー」を名乗り続け、ソロでストリートライブを行なうようになる。初舞台を踏んだのは、2009年10月のオーストラリアだった。そこでは、リオール(Lior)や、シドニー在住のエラナ・ストーン(Elana Stone)およびブライアン・カンポー(Brian Campeau)といったミュージシャンの前座をつとめた。また、パースで行なわれる音楽業界への登竜門 One Movement for Music音楽祭にも出演した。このことによって、オーストラリアにおいて「パッセンジャー」は大勢のファンを獲得し、500席のコンサートホールの券が軒並み売り切れとなった。2009年中に、ソロ活動のデビューアルバム"Wide Eyes Blind Love"をリリース。このころ、英国でも数多くのステージに立つようになった。ロンドンの「ドルリー・レーン」シアター・ロイヤルで行われた「トゥーリン・ブレイクス」(Turin Brakes)結成10周年記念コンサートの前座もその一つである。

2010年~2011年:アルバム"Flight of the Crow"

次作アルバム"Flight of the Crow"は、オーストラリアでレコーディングされた[12]。レコーディングスタジオでは、リオール、ケイト・ミラー=ハイドキー(Kate Miller-Heidke)、ボーイ&ベア(Boy & Bear)、ジョシュ・パイク(Josh Pyke)、ケイティ・ヌーナン(Katie Noonan)などオーストラリアで活躍している数多くのミュージシャンと共演することになった。また、ファン限定アルバム"Divers and Submarines"もリリースする。

2011年~2013年:アルバム"All the Little Lights"

パッセンジャー(2013年9月)

次のアルバムは、シドニーにあるリニア・レコーディング・スタジオで行なわれ、今回もまたオーストラリアのミュージシャンを中心としたバンド編成でレコーディングされた。参加アーティストは、ボーイ&ベアのドラマー、ティム・ハート(Tim Hart)、ジャズベーシストのキャメロン・アンディ(Cameron Undy)、ケイティ・ヌーナン&ザ・キャプテンズからは、キーボードのステュ・ハンター(Stu Hunter)などである[13]。2012年の夏から秋にかけては、ジュールズ・ホランド(Jools Holland)や親友のエド・シーラン(Ed Sheeran)の前座をつとめながら英国ツアーを行なった(エド・シーランとは、ローゼンバーグが15歳頃、ケンブリッジに住んでいた頃からの友人である[8])。また、ジョン・バトラー・トリオ(John Butler Trio)やジョシュ・パイクといったオーストラリアのミュージシャンと共演する英国ツアーも行なっている。2012年は、エド・シーランの北米ツアー[14]とパリ公演での前座。夏には、北米向けにはNettwerkレコードから、アルバム"All the Little Lights"をリリース[15]。2013年は、エド・シーランの1月のアイルランド公演(5公演のうち4公演は売り切れ)、オーストラリアおよびニュージーランド公演[16]、また、ブライトンとレディングの公演でも前座をつとめた[17]。11月14日にハマースミス・アポロで行なわれた「恵まれない子供たち」(Children in Need)チャリティーコンサートで、ローゼンバーグはシングルカット曲"All the Little Lights"を披露し、BBC Oneにてテレビ中継されている[18]

2014年~現在:アルバム"Whispers"

2014年3月26日、ローゼンバーグは5作目のスタジオアルバムの詳細を発表した。6月9日に、アルバム"Whispers"をリリース。このアルバムに関してローゼンバーグは、ウェブニュース紙Digital Spyに次のように語っている。「間違いなく今までの中では、一番『陽気な』アルバムだね。ちょうど映画みたいに。たくさんのストーリーやアイデアがつまっていて。もちろん、孤独とか死とか『陰気な』場面もあるけど、でも、そういうのがなきゃ、パッセンジャーのアルバムとは言えないでしょ」。2014年4月14日には、アルバムの中から"Hearts on Fire"をシングルカット曲として発売している[19]

受賞およびノミネート作品

  • Independent Music Awards 2013: "Let Her Go" – Best Folk/Singer-Songwriter Song[20]
  • Galgalatz Israeli annual International song chart – "Let Her Go" – Best song of 2013. [21]
  • Brit Awards 2014: "Let Her Go" – British Single of the Year (Nominated) [22]
  • Ivor Novello Awards 2014: "Let Her Go" – PRS for Music Most Performed Work. [1]

ツアー

  • "All the Little Lights"ツアー(2012–13年)
  • "Whispers"ツアー(2014年)

ディスコグラフィー

スタジオ・アルバム

  • "Wide Eyes Blind Love"(2009年)
  • "Divers & Submarines"(2010年)
  • "Flight of the Crow"(2010年)
  • "All the Little Lights"(2012年)
  • "Whispers"(2014年)
  • "Whispers II"(2015年)

シングル

  • "The Wrong Direction"
  • "Let Her Go"
  • "Holes"
  • "Scare Away the Dark"
  • "Heart's on Fire"

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ a b Pakinkis, Mike (22 May 2014). “Ivor Novello Awards 2014: All the winners”. Music Week (London, England: Intent Media). http://www.musicweek.com/news/read/ivor-novello-awards-2014-all-the-winners/058529 2014年6月24日閲覧。. 
  2. ^ Passenger, a.k.a. Mike Rosenberg, grateful for Ed Sheeran's support”. thestar.com. 2014年9月28日閲覧。
  3. ^ Twitter / passengermusic: Thank you all so much for my birthday messages xxx im having a lovely day thanks!! Manchester – you were”. Twitter (2012年5月17日). 2013年4月26日閲覧。
  4. ^ Brits Are Here”. Philly.com. 2014年9月28日閲覧。
  5. ^ Passenger's Mike Rosenberg tackles dark subjects with a light touch”. Washington Post. 2014年9月28日閲覧。
  6. ^ [1] [リンク切れ]
  7. ^ Doyle, Patrick. "Q&A: Passenger." Rolling Stone; 13 February 2014: 26. ProQuest. Web. 16 April 2014
  8. ^ a b "Passenger, a.k.a. Mike Rosenberg, grateful for Ed Sheeran's support"”. thestar.com. 2014年9月28日閲覧。
  9. ^ An evening of music and comedy for Burma”. Burma Campaign UK. 2014年11月11日閲覧。
  10. ^ “Passenger”. Encyclopedia of Popular Music, 4th ed.. (2014). 
  11. ^ Aston, Martin. "Passenger. Wicked Man's Rest", The Times, p. 24. (15 September 2007)
  12. ^ . "Double date – troubadour brings travelling tales to city", Bath Chronicle, p. 46. (18 August 2011)
  13. ^ Passenger – About”. Facebook. 2013年4月5日閲覧。
  14. ^ Vancouver Weekly: Interview by Maria Perez with Passenger (Mike Roesenberg)”. Vancouver Weekly. 2014年9月28日閲覧。
  15. ^ All the Little Lights North America Release Date”. 2014年11月18日閲覧。
  16. ^ Ed Sheeran – UK (Belfast) and Ireland (Dublin) Tour Diary”. 2014年11月18日閲覧。
  17. ^ 10/19/12”. Ents24. 2014年9月28日閲覧。
  18. ^ Line up”. Children in Need Rocks. BBC. 2013年11月9日閲覧。
  19. ^ Passenger announces new album Whispers – Music News -”. Digital Spy. 2014年9月28日閲覧。
  20. ^ 12th Annual Independent Music Awards Winners Announced”. Independentmusicawards.com (2013年6月11日). 2013年9月4日閲覧。
  21. ^ - גלגלצ -”. Glgltz.co.il. 2014年9月28日閲覧。
  22. ^ Passenger”. Brits.co.uk. 2014年9月28日閲覧。

外部リンク


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