ハミルトニアンが時間に依らない場合
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/12 10:23 UTC 版)
「シュレーディンガー描像」の記事における「ハミルトニアンが時間に依らない場合」の解説
ハミルトニアンが時間に依らないならば、上の式の解は次のようになる。 U ^ ( t ) = e − i H ^ t / ℏ {\displaystyle {\hat {U}}(t)=e^{-i{\hat {H}}t/\hbar }} ここで、 t = 0 {\displaystyle t=0\ } において U ^ ( t ) {\displaystyle {\hat {U}}(t)\ } は恒等演算子と一致しなければならない、という条件を用いた。よって、次を得る。 | ψ ( t ) ⟩ = e − i H ^ t / ℏ | ψ ( 0 ) ⟩ {\displaystyle |\psi (t)\rangle =e^{-i{\hat {H}}t/\hbar }|\psi (0)\rangle } | ψ ( 0 ) ⟩ {\displaystyle |\psi (0)\rangle } は任意のケットであることに注意。 ここで初期状態 | ψ ( 0 ) ⟩ {\displaystyle |\psi (0)\rangle } としてハミルトニアンの固有値の1つ E {\displaystyle E\ } の固有状態を選ぶと | ψ ( t ) ⟩ = e − i E t / ℏ | ψ ( 0 ) ⟩ {\displaystyle |\psi (t)\rangle =e^{-iEt/\hbar }|\psi (0)\rangle } よって、ハミルトニアンの固有状態は時間によって位相係数しか変化しない、つまり定常状態であることがわかる。
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