ハトの育雛における素嚢乳
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/28 23:30 UTC 版)
ハトの場合、ヒナが孵化する約二日前から、親鳥の素嚢乳が作られ始める。生まれたばかりのヒナは固形物を消化できないため、親鳥は素嚢乳が作られ始めると同時に採餌を止め、ヒナに与えられる素嚢乳に固形物が混入することがないようにする。孵化後約1週間程度、ヒナは素嚢乳だけで育つ。その後親鳥は、自らの素嚢にしばらく保持することで柔らかくしたエサを、素嚢乳とともにヒナに与え始める。素嚢乳は孵化後2週間程度まで与えられる。 ハトは2個ずつ卵を産むが、そのうちの一つが孵化しなかった場合、孵化した方のヒナは2頭分の素嚢乳を与えられることになり、孵化後1週間で、結果的に体重が通常の2倍程度になる。 ハトの素嚢乳は非常に栄養価が高いため、ハトのヒナの人工飼育においては、素嚢乳をどう代替するかが大きな問題となる。それには、市販品もあるが、乾燥大豆たんぱくをベースに作ったものが用いられる。
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