ノール県とは? わかりやすく解説

ノール県

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/29 08:41 UTC 版)

ノール県
Nord
ノール県章
位置
概要
県番号 59
地域圏 オー=ド=フランス
県庁所在地 リール
郡庁所在地 アヴェーヌ=シュル=エルプ
カンブレー
ドゥエー
ダンケルク
ヴァランシエンヌ
6
小郡 79
コミューン 652
県議会議長 ジャン=ルイ・ルセルフ
統計
人口
国内1位
  (2010年)
2,576,770人
人口密度 449人/km2
面積¹ 5,743 km2
¹ 「French Land Register data」(1平方キロ以上の湖沼、エスチュアリー、氷河などの水面積除く。
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ノール県 (ノールけん、Département du Nord) は、フランスオー=ド=フランス地域圏の県である。フランス最北部に位置することから、北(Nord)を意味するその名がつけられた。ノール県はフランドル・フランセーズ(Flandre française、フランス領フランドル)と呼ばれる、ダンケルクリール(旧フランドル伯領)、カンブレジ(旧カンブレー大司教領フランス語版)、そして旧エノー伯領から構成されている。

歴史

ノール県の地図

ノール県は、フランス革命後の1789年12月22日の法令施行により、1790年3月4日、フランドル、エノー、カンブレジの各州、そして郡庁所在地ドゥエーを加えて誕生した。県は、アヴェーヌ、ベルグ、カンブレー、ドゥエー、アーズブルック、リール、ル・クスノワ、ヴァランシエンヌの8つの地区に分けられていた。1800年に再編され、アヴェーヌ、ベルグ、カンブレー、カスル、ドゥエーとリールの6つとなった。1803年、県庁所在地がドゥエーからリールへ移された。その後も再編が続いた。ベルグ地区はダンケルク地区と合併し、カスルは1857年にアーズブルックと合併した。

地理

ノール県はベルギーと国境を接している。その他に、パ=ド=カレー県エーヌ県、わずか数kmほどだがソンム県と接する。最北部は北海に面しており、県内をいくつもの河川が流れている。最も有名なのはイゼール川 (Yser [注釈 1]) である。ドゥール運河はリールを横断している。

標高176mのカスル山は、リールにほど近い平野の中にあることから、しばしばノール県最高地点とみなされている。この考えは、ベーヴ山が標高239mであることが判明するまで一般に広まっていた。実際にノール県で最も標高の高い地点は、アヴェーヌ近郊にあるアノルで、標高272mである。

人口統計

1968年 1975年 1982年 1990年 1999年 2006年 2010年 2012年
2 418 847 2 511 478 2 520 526 2 531 855 2 555 020 2 564 950 2 564 959 2 587 128

文化

1874年と1972年の、ダンケルク周辺での話者の色分け図。緑色がフラマン語のみの話者。肌色がフランス語優勢区域内の二言語話者。黄緑色がフラマン語優勢域内の二言語話者。アズキ色がフランス語のみの話者。19世紀当時、フラマン語話者が優勢であったことがわかる。20世紀になると、バイリンガルが増加する

言語

  • ピカール語 - エノー、カンブレジ、アルトワ、フランドル(リールやドゥエー周辺)で話される、フランス語と同じ発祥である言語。
  • フラマン語(西フラマン語) - リス川流域から北海沿岸、とくにバイユールからダンケルクにかけて話される。フランス内のフラマン語圏では、その特性からダンケルク語と呼ばれることが多い。話者の減少が懸念されている。

主なコミューン

ノール県には653のコミューンがある。そのうち人口5万人以上のコミューンは、リール、ダンケルク、ルーベトゥールコワンである。600ほどのコミューンは人口1万人を下回る。以下は人口2万人以上のコミューンである。

コミューン 人口
2009
変遷
2009/1999
コミューン 人口
2009
変遷
2009/1999
リール (フランス) 226,827[B 1]   6,3 % ランブルサール 28,310[B 2] ==  0,6 %
ルーベ 95,028[B 3] ==  -1,2 % アルマンティエール 25,089[B 4] ==  -0,6 %
ダンケルク 92,923[B 5]   31,2 % クドケルク=ブランシュ 22,588[B 6]   -6,4 %
トゥールコワン 92,389[B 7] ==  -1,2 % ラ・マドレーヌ (ノール県) 22,174[B 8] ==  -1,0 %
ヴィルヌーヴ=ダスク 63,844[B 9]   -1,8 % モン=ザン=バルール 21,958[B 10]   -4,5 %
ヴァランシエンヌ 42,649[B 11]   3,4 % ロス (ノール県) 21,739[B 12]   4,2 %
ドゥエー 42,461[B 13] ==  -0,8 % アーズブルック 21,721[B 14]   1,5 %
ワットルロー 41,750[B 15]   -2,3 % クロワ (ノール県) 21,195[B 16]   2,7 %
マルク=アン=バルール 38,819[B 17]   4,4 % グランド=シント 20,901[B 18]   -10 %
カンブレー 32,518[B 19]   -3,6 % ドゥナン 20,157[B 20] ==  -1,0 %
モブージュ 31,970[B 21]   -4,7 % アルアン 20,125[B 22]   6,0 %
Source : Insee[1] · [2]

出身者

脚注

注釈

  1. ^ フランス南東部を流れるイゼール川とは別。

出典

  • INSEEによる2007年1月1日時点の人口
  1. ^ "Lille". Insee. 2024年3月6日閲覧
  2. ^ "Lambersart". Insee. 2024年3月6日閲覧
  3. ^ "Roubaix". Insee. 2024年3月6日閲覧
  4. ^ "Armentières". Insee. 2024年3月6日閲覧
  5. ^ "Dunkerque". Insee. 2024年3月6日閲覧
  6. ^ "Coudekerque-Branche". Insee. 2024年3月6日閲覧
  7. ^ "Tourcoing". Insee. 2024年3月6日閲覧
  8. ^ "La Madeleine". Insee. 2024年3月6日閲覧
  9. ^ "Villeneuve-d'Ascq". Insee. 2024年3月6日閲覧
  10. ^ "Mons-en-Baroeul". Insee. 2024年3月6日閲覧
  11. ^ "Valenciennes". Insee. 2024年3月6日閲覧
  12. ^ "Loos". Insee. 2024年3月6日閲覧
  13. ^ "Douai". Insee. 2024年3月6日閲覧
  14. ^ "Hazebrouck". Insee. 2024年3月6日閲覧
  15. ^ "Wattrelos". Insee. 2024年3月6日閲覧
  16. ^ "Croix". Insee. 2024年3月6日閲覧
  17. ^ "Marcq-en-Baroeul". Insee. 2024年3月6日閲覧
  18. ^ "Grande-Synthe". Insee. 2024年3月6日閲覧
  19. ^ "Cambrai". Insee. 2024年3月6日閲覧
  20. ^ "Denain". Insee. 2024年3月6日閲覧
  21. ^ "Maubeuge". Insee. 2024年3月6日閲覧
  22. ^ "Halluin". Insee. 2024年3月6日閲覧

外部リンク





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