ドールハウス_(映画)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > ドールハウス_(映画)の意味・解説 

ドールハウス (映画)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/21 07:18 UTC 版)

ドールハウス
監督 矢口史靖
脚本 矢口史靖
原案 矢口史靖
製作 遠藤学
山野晃
深津智男
製作総指揮 臼井央
出演者 長澤まさみ
瀬戸康史
田中哲司
安田顕
風吹ジュン
音楽 小島裕規 "Yaffle"
主題歌 ずっと真夜中でいいのに。「形」
撮影 高木風太
編集 宮島竜治
制作会社 TOHOスタジオ
ジャンゴフィルム
配給 東宝
公開 2025年6月13日
上映時間 110分
製作国 日本
言語 日本語
テンプレートを表示

ドールハウス』は、2025年6月13日に公開された日本映画[1][2]。監督・原案・脚本は矢口史靖、主演は長澤まさみ[1][2]

5歳の娘・芽衣を亡くした鈴木佳恵が、骨董市で芽衣によく似た愛らしい少女人形を手に入れたことが発端となって、鈴木一家に奇妙な出来事が起こり、やがて恐怖に見舞われていく姿が描かれる。

第45回ポルト国際映画祭[注 1]でグランプリとなる「Best Film Award」を受賞[3]

あらすじ

鈴木佳恵は5歳の娘・芽衣を不運な事故で亡くして以来、落胆して日々を過ごしていいたが、ふとしたことから骨董市で芽衣に似た人形を見つけて衝動的に購入する。

夫の忠彦は人形を連れ歩く佳恵を訝しがるが、佳恵が元気を取り戻すならと一緒に可愛がり、外にも連れ出していた。そんな中で2人目の娘・真衣が生まれると、忠彦も佳恵も人形をぞんざいに扱うようになったある日、人形と寝かせていた真衣の首に髪の毛が巻き付いており、気味が悪いと感じた佳恵は、人形をクローゼットの奥にしまう。

やがて、5歳になった真衣がひょんなことから人形を見つけ出し、「アヤ」と名付けて一緒に遊び、アヤと会話するようになっていく。真衣の幼稚園の先生は、この年代の子にはよくあることだと言うが、先生からは母子が首つりをしている場面や着物姿の女児が釜茹でにされている場面を描いた真衣の絵を見せられる。不気味に感じた佳恵はその絵とともに人形をゴミの収集に出したが、ゴミ分別に細かい管理人によって人形が戻って来てしまう。

ついには家の中で人形により真衣が負傷するという事態になるが、人形の怪異に対して半信半疑の忠彦は佳恵の真衣に対する虐待を疑うとともに精神状態を案じ勤務先の病院に入院させ、真衣を佳恵と切り離して人形とともに母親の敏子の家に預け、佳恵の希望もあり人形供養の依頼をする。しかし、敏子の家でも怪異が起こり、敏子が負傷してしまい、付近の防犯カメラには幼い子に敏子が暴行された映像が残っていた。

供養を依頼された人形が著名な人形師の安本浩吉作で高額で取引されることを知った寺の関係者が横流しを企んで持ち出すが、寺の関係者も怪異に遇い負傷して忠彦の勤務する病院に搬送された。寺の住職からは我々の手には負えないと謝罪され、人形は忠彦の手元に戻る。同僚の看護師とのやり取りで人形の口から子供の歯がこぼれ落ちたため、放射線技師に頼み込んでCTを撮ると人形の中には子供の全身の骨がまるごと入っているのが判明し、忠彦を捜しにCT室に来た佳恵に経緯を話し、敏子の事件を担当する山本に連絡を取る。

山本が人形を証拠品として押収したところに、寺から紹介された呪禁師神田がやってきて、佳恵と忠彦は神田とともに山本の車を追うが、トンネル内で山本に対して怪異が起きてしまう。その後人形について調べると、安本浩吉が死亡した実子の骨を元に製作し母親の墓に埋葬されていたと知った佳恵たちは、神田とともに人形を故郷の母の墓に戻そうとするが、墓の場所を探っている最中に人形が激しく暴れ、神田が負傷してしまう。佳恵と忠彦の二人で、墓を探り当て、人形を墓に収めるが、墓の中に落とした芽衣の写真を拾い出そうとして、佳恵が人形に引きずり込まれそうになる。

数日経っても忠彦と佳恵の二人と連絡が取れないことを不審に思った敏子と神田がマンションに入ると、3人分の食器がテーブルの上に残されたままなど不審な点があり、真衣とアヤが会話しているビデオを最後まで見ると、アヤは生前母親に虐待を受けており、母親を憎んでいたことが判明、人形を母親の墓に一緒に入れたことは過ちであり、アヤは自分を大切にしてくれる新しい父母が欲しかったのではと気づく。

キャスト

主要人物

鈴木佳恵
演 - 長澤まさみ
5歳の娘・芽衣を亡くし、骨董市で芽衣によく似た少女人形・アヤを見つける。
鈴木忠彦
演 - 瀬戸康史[2][4]
佳恵の夫。総合病院の看護師。佳恵とともに人形の謎に迫っていく。
鈴木真衣
演 - 池村碧彩[5]
新たに生まれた佳恵と忠彦の娘。5歳のある日、クローゼットの奥から人形を見つけ、一緒に遊ぶようになる。
鈴木芽依
演 - 本田都々花[5]
真衣の姉。5歳で亡くなっている。
神田
演 - 田中哲司[2][4]
呪禁師(じゅごんし)。佳恵と忠彦の前に現れる。
山本
演 - 安田顕[2][4]
私服警官。
鈴木敏子
演 - 風吹ジュン[2][4]
忠彦の母親。隠居して一人暮らし。

その他

スタッフ

  • 原案・脚本・監督 - 矢口史靖
  • 主題歌 - ずっと真夜中でいいのに。「形」(ユニバーサル ミュージック[6]
  • 製作 - 市川南、上田太地
  • エグゼクティブプロデューサー - 臼井央
  • 企画・プロデュース - 遠藤学、山野晃
  • プロデューサー - 深津智男
  • 撮影 - 高木風太
  • 照明 - 市川徳充
  • 美術 - 金勝浩一
  • 装飾 - 鈴木仁
  • 録音 - 池田雅樹
  • 編集 - 宮島竜治
  • 特殊メイク・特殊造形 - 藤原カクセイ(ダミーヘッドデザインズ)
  • 衣装 - 小木田浩次、早船光則
  • ヘアメイク - 梅原さとこ
  • ヘアメイク(長澤まさみ) - 千葉友子
  • 小道具 - 山内栄子
  • 音響効果 - 伊藤瑞樹
  • スクリプター - 古谷まどか
  • キャスティング - 南谷夢
  • 助監督 - 岡部哲也
  • 制作担当 - 桑原学
  • VFXスーパーバイザー - 牧野由典
  • カラリスト - カチョロフスキ・カロル
  • 音楽プロデューサー - 北原京子
  • 配給 - 東宝[5]
  • 制作プロダクション - TOHOスタジオジャンゴフィルム[7]

メディアミックス

ノベライズ

「映画ノベライズ ドールハウス」(原案 - 矢口史靖 /著者- 夜馬裕、2025年4月9日発売[8]双葉文庫ISBN 978-4-575-52841-1

コミカライズ

「映画コミカライズ ドールハウス」(企画・原案 - 矢口史靖 /著者- 凸ノ高秀、2025年4月24日発売[9]双葉社ISBN 978-4-575-44082-9

脚注

注釈

出典

  1. ^ a b 長澤まさみ×矢口史靖監督「ドールハウス」25年初夏公開 可愛いけど“なんか変”な人形の謎を追うミステリー”. 映画.com. エイガ・ドット・コム (2024年12月19日). 2025年3月2日閲覧。
  2. ^ a b c d e f 瀬戸康史「ドールハウス」で長澤まさみの夫役、田中哲司・安田顕・風吹ジュンらも出演”. 映画ナタリー. ナターシャ (2025年1月22日). 2025年1月22日閲覧。
  3. ^ ポルト国際映画祭で日本映画3作品が受賞、矢口史靖の「ドールハウス」がグランプリに”. 映画ナタリー. ナターシャ (2025年3月10日). 2025年3月11日閲覧。
  4. ^ a b c d 瀬戸康史が夫役、長澤まさみ主演『ドールハウス』予告編公開”. シネマカフェ. イード (2025年1月22日). 2025年2月27日閲覧。
  5. ^ a b c d e f ドールハウス:作品情報”. 映画.com. エイガ・ドット・コム. 2025年2月27日閲覧。
  6. ^ ずっと真夜中でいいのに。が長澤まさみ主演映画「ドールハウス」主題歌担当”. 音楽ナタリー. ナターシャ (2025年4月20日). 2025年4月20日閲覧。
  7. ^ トップページ”. 『ドールハウス』公式サイト. 2025年2月27日閲覧。
  8. ^ 映画ノベライズ ドールハウス”. 版元ドットコム. 一般社団法人版元ドットコム. 2025年6月11日閲覧。
  9. ^ 映画コミカライズ ドールハウス”. 版元ドットコム. 一般社団法人版元ドットコム. 2025年6月11日閲覧。

外部リンク




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  
  •  ドールハウス_(映画)のページへのリンク

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ドールハウス_(映画)」の関連用語

ドールハウス_(映画)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ドールハウス_(映画)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのドールハウス (映画) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS