ドラキュラ公の由来
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 06:35 UTC 版)
「ヴラド・ツェペシュ」の記事における「ドラキュラ公の由来」の解説
ドラキュラとは、ドラゴンの息子、つまり小竜公とでもいうような意味である。父ヴラド2世がドラクル(Dracul=ドラゴン公)と呼ばれたことに由来する。現地の言葉で"a"を語尾に付加することで「〜に属する」または「〜の子」という意味を持ち、単純にドラクル公の息子ゆえにドラクレア(Drăculea 英語:Dracula=ドラキュラ)公と呼ばれた。 父ヴラド2世はジギスムント帝によりハンガリー王国のドラゴン騎士団の団員に任じられたことでドラクルと呼ばれたが、聖書、特に新約聖書では悪魔サタンは蛇、ドラゴンとして描かれることが多く、ドラゴンと悪魔は同一視されることも多かったため、後世では「ドラゴン公」であるはずの「ドラクル」は「悪魔公」と解釈され、「ドラキュラ公」であるヴラド3世は「悪魔の子」という不名誉な見方をされるに至った。これは父ドラクルが初めから悪魔と認識されたのではなく、後の串刺し公としてのヴラド3世のイメージからDraculaが「悪魔の子」と先に解釈され、その父ドラクルにまで飛び火して「悪魔公」と呼ばれたものと思われる。 このイメージは後述のように、吸血鬼ドラキュラ伯爵へと発展していく。
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