ドミティアヌス競技場とは? わかりやすく解説

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ドミティアヌス競技場

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/13 06:42 UTC 版)

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スタディアム・ドミティアニ
Stadium Domitiani
17世紀に描かれた想像図
所在地 カンプス・マルティウス
建設時期 AD86年
建築様式 陸上競技場
関連項目 ローマの古代遺跡一覧

ドミティアヌス競技場(ドミティアヌスきょうぎじょう、ラテン語: Stadium Domitiani)は、古代ローマ時代の陸上競技場である。ローマカンプス・マルティウスの丘にあり、AD86年に第11代ローマ皇帝ドミティアヌスにより開設された。

カンプス・マルティウスにあった公共施設の最も北に位置しており、南隣にはドミティアヌス劇場英語版が建てられていた。

歴史

現存する遺構(博物館内)

競技場は79年に起こった火災で焼け落ちた施設の跡地に造られており、80年に建設が決定され、82年から86年に掛けて施工された。完成時には、ローマで初めての常設の(古代ギリシア起源の)陸上競技を行う競技場であった。 U字型のフィールドの長辺長さは200mから250m、階段状の観客席は最前列がフィールドからの高さ4.5m(15ローマン・フィート[1]最上段の高さは30m(100ft)、収容人員は15,000人[2]から20,000人ほどと推定されている。これは戦車競走を行うキルクス・マクシムスより小規模な大きさである。建物はローマン・コンクリートおよびレンガ造りで、表面に化粧用の大理石パネルが貼られていた。客席部の外観はフラウィウス円形闘技場(コロッセオ)のそれに似たものであった。

競技場は主に陸上競技に使われていたが、217年に起こったフラウィウス円形闘技場の火災後の数年間[3]は、臨時で剣闘士競技が催されることもあった。帝国末期には施設の維持が叶わなくなり、観客席部分の建物は貧しい人の住居として用いられ、フィールドは集会場のような利用をされていたようである。さらに人口も激減し、競技場は廃墟となっていった。

現在、競技場のフィールド部分がナヴォーナ広場となっている。

アクセス

遺構を展示する博物館は月曜〜土曜10:00〜19:00、日曜10:00〜20:00、入場料8ユーロ。ナヴォーナ広場は入場無料(公共の広場)

参考文献

  1. ^ The slightly higher estimate for seating numbers, and the lower estimate for arena length are in Richardson, L., A new topographical dictionary of ancient Rome, The Johns Hopkins University Press, 1992. pp. 366 - 7, showing reconstructed ground plan: convenience link
  2. ^ Humphrey, John H., Roman Circuses: Arenas for Chariot Racing, University of California Press, 1986, p.3: link Humphrey gives a seating capacity estimate of 150,000 for the Circus Maximus.
  3. ^ Cassius Dio, Roman History, (epitome), 78, 25.2: link This ruinous Collosseum fire was caused by lightning – one of many divine signs to anticipate the death of the emperor Macrinus.

外部リンク

座標: 北緯41度53分56秒 東経12度28分23秒 / 北緯41.89889度 東経12.47306度 / 41.89889; 12.47306




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