デデキントのイータ関数とは? わかりやすく解説

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デデキントのイータ関数

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/30 09:41 UTC 版)

デデキントのイータ関数 (デデキントのイータかんすう、: Dedekind Eta function) は次のような式で定義される関数である[1]

ヤコビの三重積の公式により、

となる。イータ関数は上半平面で正則であり、極も零点も持たない。イータ関数は実軸上に稠密な零点を持つ。

極と零点

であればであるから、

である。従って、イータ関数は上半平面で極も零点も持たない。しかし、が有理数であればであるから、イータ関数は実軸上に稠密な零点を持つ。

テータ関数との関係

イータ関数はテータ関数で表される。オイラーの分割恒等式を用いて

である。また、

である。

モジュラー変換

テータ関数虚数変換式により

であるが、が純虚数であれば両辺ともに実数であるから、

である。また、

であるから、イータ関数の24乗は重さ12のモジュラー形式である。

実際、モジュラー判別式の定数倍と一致する[2]

関数等式

イータ関数の24乗は重さ12のモジュラー形式であるから、一般のモジュラー変換については c ≠ 0 のとき、ある1の24乗根 について関数等式

が成り立つ。

により求められる[3]。ここでデデキント和英語版

をあらわす。

出典

  1. ^ Wolfram Mathworld: Dedekind Eta Function
  2. ^ Apostol (1990, pp. 50–51, Chapter 3.3)
  3. ^ Apostol (1990, pp. 51–53, Chapter 3.4)

参考文献




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