スダレハマグリとは? わかりやすく解説

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簾蛤

読み方:スダレハマグリ(sudarehamaguri)

マルスダレガイ科の貝


スダレハマグリ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/06 08:38 UTC 版)

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スダレハマグリ
スダレハマグリの貝殻
分類
: 動物界 Animalia
: 軟体動物門 Mollusca
: 二枚貝綱 Bivalvia
亜綱 : 異歯亜綱 Heterodonta
: マルスダレガイ目 Veneroida
: マルスダレガイ科 Veneridae
亜科 : アサリ亜科 Tapetinae[1]
: スダレハマグリ属 Marcia
学名
Marcia japonica (Gmelin1791)[2]
シノニム

Katelysia (Hemitapes) japonica[3] Venus japonica Gmelin, 1791

和名
スダレハマグリ(簾蛤) 
英名
a kind of venus clam

中名 日本格特蛤 (rì běn gé tè gé)

スダレハマグリ(簾蛤; Marcia japonica)は、マルスダレガイ科に属する二枚貝で、四国以南の浅海の砂底に生息する[4]

外観

貝殻は橙褐色を帯びたベージュ色で、生貝では緑色を帯びることがある[5]。表面には細い成長脈が多数並ぶ。殻頂は前方に傾き、後端がやや突き出ることが多い。内面は淡い橙色をおびた白色で、模様は描かれないものが多い。腹縁はきざまれず、套線の湾入は丸い。蝶番部の主歯は3歯[3][4]ヤエヤマスダレ Marcia hiantinaは本種とよく似ているが、殻は後方に突き出ず丸い。殻表面に不明瞭な褐色の放射帯が描かれ、套線湾入は本種よりもやや深い[6][7]

分類

マルスダレガイ科の中で従来はKatelysia属とされていたが[3][4]、近年ではMarcia属に分類される[8][7]。分子系統解析の結果リュウキュウアサリ Tapes literatusの近縁で、アサリ亜科 Tapetinaeに属することが示唆されている[1]

Gomphina aequilatera オキアサリ

Ruditapes philippinarum アサリ

Katelysia scalarina ニチリンスダレハマグリ

Ruditapes variegatus ヒメアサリ

Marcia hiantina ヤエヤマスダレ

Marcia japonica スダレハマグリ

Tapes belcheri ヒメリュウキュウアサリ   

Ruditapes decussata ヨーロッパアサリ

Venerupis pullastra ベルギーアサリ

Polititapes aureus 大西洋産

Paphia amabilis サツマアカガイ

Paphia undulata イヨスダレ     

Tapes literatus リュウキュウアサリ

Jun Chen (2011)らによるマルスダレガイ科の分子系統図よりアサリ亜科Tapetinaeの要約[1]

分布

四国から東南アジアにかけての湾内や河口近くの砂礫底に生息する[9]。なお2010年代に紀伊半島でも本種が生息していた[10][11]

人との関係

食用とされる[4]

出典

  1. ^ a b c Jun Chen, Qi Li, Lingfeng Kong and Xiaodong Zheng (2011). “Molecular phylogeny of venus clams (Mollusca, Bivalvia, Veneridae) with emphasis on the systematic position of taxa along the coast of mainland China”. Zoologica Scripta 40 (3): 260-271. https://doi.org/10.1111/j.1463-6409.2011.00471.x. 
  2. ^ Marcia japonica”. gbif. 2022年2月5日閲覧。
  3. ^ a b c 波部忠重・小菅貞男 (1967/8/10). 標準原色図鑑全集3『貝』P56. 保育社 
  4. ^ a b c d 世界文化生物大図鑑『貝類』マルスダレガイ科 松隈明彦 p.332. 世界文化社. (2004/6/15) 
  5. ^ 市場魚介類図鑑 スダレハマグリ”. ぼうずコンニャク. 2022年2月5日閲覧。
  6. ^ 波部忠重; 小菅貞男 (1966/1/15). 原色世界貝類図鑑(II)熱帯太平洋編P63. 保育社 
  7. ^ a b 中国北部湾潮間帯現生貝類図鑑 445 日本格特蛤. 科学出版社. (2016) 
  8. ^ Marcia japonica”. WoRMS. 2022年2月5日閲覧。
  9. ^ 愛媛県レッドデータブック2014 スダレハマグリ”. 石川裕. 2022年2月5日閲覧。
  10. ^ 久保田信, 小山安生「和歌山県で発見された稀少種スダレハマグリ(二枚貝綱:マルスダレガイ科)」『Molluscan diversity』第3巻第2号、軟体動物多様性学会、2012年12月、 92-94頁、 ISSN 1884-6270NAID 120005466259
  11. ^

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