サラゴサの眺めとは? わかりやすく解説

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サラゴサの眺め

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/10/03 08:09 UTC 版)

『サラゴサの眺め』
スペイン語: Vista de Zazagoza
英語: View of Zaragoza
作者 フアン・バウティスタ・マルティネス・デル・マーソ
製作年 1647年
種類 キャンバス上に油彩
寸法 147 cm × 331 cm (58 in × 130 in)
所蔵 プラド美術館マドリード

サラゴサの眺め』(サラゴサのながめ、西: Vista de Zazagoza, : View of Zaragoza)は、17世紀スペインバロック期の画家フアン・バウティスタ・マルティネス・デル・マーソが1647年にキャンバス上に油彩で描いた風景画である。王室のコレクション中の作品としてマドリード王宮に収蔵されていた作品で[1]、現在はプラド美術館に所蔵されている[2]

作品

この絵画は、その秀逸な出来栄えからディエゴ・ベラスケス作と考えられたこともある[2]。また、何十年もの間、ベラスケスと、ベラスケスの様式を吸収した彼の娘婿兼弟子であったマーソの共作とされていた。具体的には、人物のいる前景のエブロ川[2]北岸がベラスケスに帰属され、サラゴサの景色はマーソが描いたものと考えられていた[1]。しかし、本作は間違いなくマーソ1人の手になるものであり、1647年に彼が皇太子バルタサール・カルロスに随行してサラゴサを訪れた際に制作されたことが文献で証明されている[2]

作品を依頼したのは皇太子バルタサール・カルロスで、彼が作品の描かれる視点を正確に指示した。画家マーソはその指示に従い、素晴らしいサラゴサの町の景観を創造する機会を得た[1]。表されている眺めは、町の反対側の川岸から見たものである[1]。背景には、サラゴサの主な建物と町に入る国王フェリペ4世の姿が表されている。画面奥いっぱいに広がる街並みの風景がマーソの技量を証明している。川岸では、それぞれが非常に自然な動作で描かれた人物群が活気ある日常風景を伝えている[2]。川、空、人物群の持つ重要性において、この絵画は明らかにフランドルの風景画と関連している[1]。なお、本来、空には天使たちに運ばれるピラールの聖母が描かれていたが、19世紀にはほとんど退色していたために塗りつぶされた[1]

脚注

  1. ^ a b c d e f View of Zaragoza”. プラド美術館公式サイト (英語). 2025年9月25日閲覧。
  2. ^ a b c d e プラド美術館 2009, p. 131.

参考文献

外部リンク




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