ゴールドバッハ予想との関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/14 14:54 UTC 版)
「弱いゴールドバッハ予想」の記事における「ゴールドバッハ予想との関係」の解説
ゴールドバッハ予想が正しいと仮定すると以下の命題が成り立つ。 4 以上の偶数は 2 個の素数の和で表せる。 したがって自然数を n とおくと、n 番目の正の偶数について 2 n = p 1 + p 2 n > 1 {\displaystyle 2n=p_{1}+p_{2}\qquad n>1} を満たす素数 p1 , p2 が必ず存在することになる。ここから n+2 番目の正の奇数は 2 ( n + 2 ) − 1 = p 1 + p 2 + 3 n > 1 {\displaystyle 2(n+2)-1=p_{1}+p_{2}+3\qquad n>1} と 3 個の素数の和で表せるので、弱いゴールドバッハ予想も正しい。 逆に弱いゴールドバッハ予想が正しいと仮定すると n 番目の正の奇数について 2 n − 1 = p 1 + p 2 + p 3 n > 3 {\displaystyle 2n-1=p_{1}+p_{2}+p_{3}\qquad n>3} を満たす素数 p1 , p2 , p3 が必ず存在することになる。ここから n 番目の正の偶数は 2 n = p 1 + ( p 2 + p 3 + 1 ) n > 3 {\displaystyle 2n=p_{1}+(p_{2}+p_{3}+1)\qquad n>3} と表せるが、 p2 + p3 + 1 は素数とは限らないので(p2 = 3 , p3 = 5 の場合など)''強い'' ゴールドバッハ予想は証明できない。 これらのことから、弱いゴールドバッハ予想は''強い'' ゴールドバッハ予想の系であるといえる。 2 n − 1 = p 1 + p 2 + p 3 n > 3 {\displaystyle 2n-1=p_{1}+p_{2}+p_{3}\qquad n>3} ならば 2 ( n + 1 ) = p 1 + p 2 + p 3 + 3 n > 3 {\displaystyle 2(n+1)=p_{1}+p_{2}+p_{3}+3\qquad n>3} であるので、この予想が正しければ 8 より大きい偶数は 4 個の素数の和で表せることになる。また、8 も 8 = 2 + 2 + 2 + 2 と 4 個の素数の和で表せるので、弱いゴールドバッハ予想が正しければ 7 以上の自然数は 3 個か 4 個の素数の和で表せる。これは「弱いゴールドバッハ予想が正しければ 4 以上の自然数は高々 4 個の素数の和で表せる」と言いかえることもできる。なお、ゴールドバッハ予想については同様に「ゴールドバッハ予想が正しければ 4 以上の自然数は高々 3 個の素数の和で表せる」といえる。
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