ケマル・ゲキチとは? わかりやすく解説

ケマル・ゲキチ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/18 09:59 UTC 版)

ケマル・ゲキチKemal Gekić, 1962年2月16日 ユーゴスラビアスプリト - )はクロアチアの古都スプリプト出身のピアニスト[1]

略歴

ショパンリストの演奏と、トレードマークのポニーテールで名高い。1962年にクロアチアのダルマチア海岸沿いのスプリトに生まれる。子供時代はピアニストの伯母に師事した。1978年ノヴィ・サド音楽院に入学し、J.ミハエルヴィチ教授に学び、1982年に優秀な成績で卒業するとともに、そのまま教員として1999年まで母校に残る。

イタリアパルマの国際リストピアノコンクールとポルトガルリスボンのダ・モッタ国際ピアノコンクールに入賞[2]1985年のショパン国際ピアノコンクールに出場し、自由奔放な演奏と個性的な解釈により聴衆を圧倒するも、最終選考に残ることはできなかった[3]。この結果に聴衆が猛抗議したことがきっかけで、公式上ではなくプライベートでソナタ賞を授与された。しかし、その時に収録された音源をもとにドイツと日本でCDを発表して好調な売上げを伸ばすとともに、国際的な演奏活動に着手する。この間に修士号を取得。

1999年、渡米中にユーゴスラビア紛争が勃発したため帰国できなくなり、そのまま米国に活動の拠点を移す。現在はフロリダ州在住でフロリダ国際大学教授。武蔵野音楽大学音楽学部にも教員として名を連ねている。

音盤

  • Chopin Recital, CD, 1996
  • Franz Liszt: Rossini Transcriptions, CD, 1998
  • Kemal Gekic performs Händel, Liszt & Scriabine, CD, 1999
  • Kemal Gekic in Concert (Werke von Frédéric Chopin, Ferruccio Busoni und Franz Liszt), CD, 2000

脚注

  1. ^ 吉澤ヴィルヘルム『ピアニストガイド』青弓社、印刷所・製本所厚徳所、2006年2月10日、41ページ、ISBN 4-7872-7208-X
  2. ^ Kemal Gekich' summer school”. www.binarnet.hr. 2019年11月26日閲覧。
  3. ^ Guest Artist: Kemal Gekic, Piano”. music.colostate.edu. 2019年11月26日閲覧。

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