キヤノン A-1
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/07/07 15:07 UTC 版)
Jump to navigation Jump to searchキヤノンA-1は、1978年にキヤノンから発売されたマニュアルフォーカス一眼レフカメラである。
概要
A-1は、キヤノンAE-1の上級・高機能機種として発売された。5つのAEモードと全速電子シャッターが特徴である。
キヤノン初のマルチモード一眼レフで、速写性が高く実用的なプログラムAE、先進的な全電子制御機構が注目を集めた。モータードライブMAによる最高5コマ/秒の連写性能は、ハイアマチュア向け製品としては破格の性能であり、比較的高価であったにもかかわらず良好な売上を記録した。
反面、当時は全電子制御の一眼レフに一種の抵抗感も存在し、「電池が切れたらただの箱」として敬遠するむきもあった。また消費電力が多いことでも有名で、測光・シャッター制御用の高価な4SR44電池が2~3ヶ月で切れてしまうこともあったため、4SR44を模した電極から外部電源に繋ぐユーザーもいた。
本機の導入時のカタログや広告には明らかにスター・ウォーズのイメージが無版権で採用されていた。
主要諸元
- 形式:電子制御によるAE選択式,35mm横幕式フォーカルプレーンシャッター一眼レフ
- 電源:4SR44または4LR44
- 撮影モード:シャッタースピード優先AE・絞り優先AE・プログラムAE・ストロボAE・絞込み実絞りAE・手動撮影の6モード
- 使用フィルム:135
- 使用レンズ:キヤノンFDレンズ群(5モードAE撮影可能)・キヤノンFLレンズ群(絞込みAE可能)
- レンズマウント:スピゴット式マウント、FD・FL・R各レンズ取り付け可能
- ファインダー:ペンタプリズム固定アイレベル式
- ファインダー視野率:上下93.4%、左右95.3%
- ファインダー倍率:0.83倍(50mmレンズ付無限遠時)
- ファインダー視度:-1.0ジオプター
- フォーカシングスクリーン:スプリットマイクロ距離計付が標準装備、交換スクリーン6種類あり
- ファインダー情報:ファインダー視野外下部に全ての情報をデジタル表示する。シャッタースピード、絞り、不適正露出警告、バルブ表示、専用ストロボ使用時の充電完了表示、誤操作時エラー警告、手動時表示など。赤色LED使用
- ファインダー情報の読み取り:シャッターボタン半押し、露出記憶スイッチ、露出読み取りスイッチを押すことによって可能
- 情報の消去:表示スイッチにより消去可能
- ファインダーアタッチメント:アングルファインダーA2/B・マグニファイヤーS・視度補正レンズ10種類・アイカップ
- ミラー:ノンショッククイックリターン式
- アイピースシャッター:組み込み
- AE機構:電子制御方式、FDレンズの絞りリングマークをAマークに合わせ、モードセレクターとATダイヤルによりAE情報を入力する開放測光AEおよび実際に絞り込んだ場合のAE(Ⅰ2L採用のLSI3個、リニアーLSI1個、測光用Bi-MOS IC1個使用)フィルム感度と明るさに連動。
- AEモード設定:モードセレクターによりシャッタースピード優先、および絞り優先AE切換えを行う。
- 測光方式:接眼レンズ上部にシリコンフォトセル受光素子を設け、フルネルレンズにより採光処理をしたTTL中央重点測光
- 使用フィルム感度:ASA(ISO)6~12800、1/3段シフト、目盛ロック機構付
- 測光範囲:F1.4レンズ使用の場合、ASA100でEV-2~18(8秒F1.4~1/1000秒F16)
- 露出補正:補正目盛による+-共に2段
- AEロック:押しボタン式。記憶後に露出値変更可
- 絞り込みレバー:折りたたみ式、FDレンズではAマークから解除後に絞り込む
- 手動撮影:Aマーク解除による。シャッターと絞りの手動設定
主なオプション
- パワーワインダーA
- モータードライブMA
関連項目
「キヤノン A-1」の例文・使い方・用例・文例
- キヤノンの会長である御(み)手(た)洗(らい)冨(ふ)士(じ)夫(お)氏(70)が奥田氏の後を継いで経団連会長となった。
- 池田勇(ゆう)太(た)選手は,先月,26歳9か月でキヤノンオープンを制して以来,その偉業を達成した最年少ゴルファーだった。
- キヤノンの「ピクサス」シリーズの新しいプリンターは今月初旬に発売された。
- ロシアの宇宙船「ソユーズTMA-17」が2009年12月21日,カザフスタンのバイコヌール宇宙基地から打ち上げられた。
- 6月2日,野口聡(そう)一(いち)さんと他の宇宙飛行士2人がロシアの宇宙船「ソユーズTMA-17」で宇宙から帰還した。
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