カレントミラー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/05 03:45 UTC 版)
カレントミラー(英 : Current mirror)とは、能動素子を用いて他の回路に流れる参照電流をコピーし、負荷にかかわらず出力電流を参照電流と同じ値に保つことができる電子回路である。その「コピー」される電流は時に信号電流であってもよい。
- ^ 出力抵抗を大きく保つことは、MOSFETを飽和領域に保つこと以上の意味がある。それは、実際のMOSFETの出力抵抗は飽和領域に入る時にだけ増加しはじめ、そしてVDG ≥ 0 Vのときにのみ最大値に近くなるまで増加するからである。
- ^ もしオペアンプを電圧V1 = V2であるようなヌラーで置き換えた場合、ソース端を流れる電流は一定値に保たれる。これは、トランジスタのエミッタ電流も同じであることを意味する。もしもQ2のVCBが増加したとき、出力トランジスタのβもアーリー効果によって増大する:β = β0(1 + VCB/VA)。結果として、IB = IE / (β + 1) で与えられるQ2のベース電流は減少し、出力電流IOUT = IE / (1 + 1 / β) はわずかに増大する(βがわずかに増大するため)。これを数式で書くと、以下のようになる
- ここで、トランジスタの出力抵抗はro = (VA + VCB) / IOUTで与えられる。つまり、理想的なオペアンプヌラーを用いた理想的なミラー回路の出力抵抗は、ROUT = (β + 1)ro で与えられる。これは、後にゲインを無限大にして得られる結果と一致する。
- ^ Av → ∞に近づくにつれ、Ve → 0 、Ib → IXに近づく。
- ^ Paul R. Gray; Paul J. Hurst; Stephen H. Lewis; Robert G. Meyer (2001). Analysis and Design of Analog Integrated Circuits (Fourth ed.). New York: Wiley. p. 308–309. ISBN 0-471-32168-0
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- ^ NanoDotTek Report NDT14-08-2007, 12 August 2007 Archived 17 June 2012 at the Wayback Machine.
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- ^ R. Jacob Baker. § 20.2.4 pp. 645–646. ISBN 978-0-470-88132-3
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- 1 カレントミラーとは
- 2 カレントミラーの概要
- 3 関連項目
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