オリュンピアスとは? わかりやすく解説

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オリュンピアス

名前 Olympias

オリュンピアス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/01 22:27 UTC 版)

オリュンピアス
Ὀλυμπιάς
マケドニア王妃

出生 紀元前375年
エピロス
死去 紀元前316年
マケドニア王国
配偶者 マケドニアピリッポス2世
子女 アレクサンドロス3世
クレオパトラ
父親 エピロス王ネオプトレモス1世
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オリュンピアス(ギリシャ語:Ὀλυμπιάς、紀元前375年 - 紀元前316年)は、エピロスネオプトレモス1世の娘、マケドニアピリッポス2世の4番目の妻であり、アレクサンドロス3世(大王)の母である。狂乱的な蛇崇拝のディオニューソス信仰の熱烈な信者であり、1世紀の伝記作家プルタルコスは、オリュンピアスが蛇と寝ていた可能性を示唆している[1]

生涯

オリュンピアスはピリッポス2世との間に、息子アレクサンドロス3世と娘クレオパトラ(叔父エピロス王アレクサンドロス1世と結婚)の2子をもうけたが、夫ピリッポス2世と不和となり、追放された。後にアレクサンドロスのとりなしによりピリッポスと和解し、ペラに帰還する[2][3]。アレクサンドロスが死去した紀元前323年に再びエピロスに追放されたものの、紀元前317年にマケドニアに戻りアレクサンドロス3世の息子アレクサンドロス4世の後見となり、アレクサンドロス4世の共同統治者であったピリッポス3世を暗殺した[3]。しかし、翌紀元前316年、カッサンドロスの命を受けた兵士らにより殺害された[4]

名前について

オリュンピアスを誘惑するゼウスジュリオ・ロマーノによるフレスコ画パラッツォ・デル・テ

オリュンピアスは、エピロスにおける古代ギリシア系氏族モロッソイ英語版の王ネオプトレモス1世の娘で、エピロス王アレクサンドロス1世の姉妹である。オリュンピアスの一族は、アキレウスの息子ネオプトレモスの後裔でアイアキダイ(アイアコスの末裔)であるとされ、エピロスで尊敬を集めていた。プルタルコス『倫理論集(モラリア)』での言及によると、彼女はもともとはポリュクセナと名づけられたらしい[5]。その後マケドニア王ピリッポス2世との婚姻にあたりミュルタレに名を変えた[6]。この改名はとある密儀宗教への入信儀式の一幕だった。

「オリュンピアス」はいまに知られる彼女の4つの名のうち3番目にあたる。この名はおそらく、アレクサンドロスの出産と同時に、紀元前356年のオリュンピア競技会でピリッポスの所有する競走馬が優勝したとの報がもたらされた(プルタルコス『アレクサンドロス伝』3.8)ことから選ばれたのだろう[7]。彼女の最後の名はストラトニケである。この名は紀元前317年にマケドニア王妃エウリュディケ2世に勝利した際に与えられた添え名だと思われる[8]

脚注

  1. ^ 森谷、p. 56
  2. ^ ブリアン、p. 25
  3. ^ a b ブリアン、p. 162
  4. ^ ブリアン、p. 165
  5. ^ 森谷、p. 22
  6. ^ 森谷、p. 33 - 34
  7. ^ 森谷、p. 52
  8. ^ 森谷、p. 190

参考文献

  • ピエール・ブリアン 『アレクザンダー大王 未完の世界帝国』 創元社、1991年
  • 森谷公俊 『王妃オリュンピアス-アレクサンドロス大王の母』 ちくま新書、1998年

オリュンピアス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/24 16:10 UTC 版)

アレクサンダー大王 -天上の王国-」の記事における「オリュンピアス」の解説

マケドニア王妃。アレクサンダー母親未来を予見する力がある。離縁され一時は力を失うが、夫の死後アレクサンダーが新王となり再び力を回復する

※この「オリュンピアス」の解説は、「アレクサンダー大王 -天上の王国-」の解説の一部です。
「オリュンピアス」を含む「アレクサンダー大王 -天上の王国-」の記事については、「アレクサンダー大王 -天上の王国-」の概要を参照ください。

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