アセトアルデヒドシアノヒドリンとは? わかりやすく解説

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2‐ヒドロキシプロパンニトリル

分子式C3H5NO
その他の名称乳酸ニトリル、アセトアルデヒドシアノヒドリン、Lactonitrile、2-Hydroxypropanenitrile、Acetaldehyde cyanohydrinラクトニトリルアセトアルデヒドシアンヒドリンAcetaldehyde cyanhydrin、2-Hydroxypropiononitrile、2-Hydroxypropionitrile、Lactic acid nitrile
体系名:2-ヒドロキシプロピオノニトリル、2-ヒドロキシプロパンニトリル、2-ヒドロキシプロピオニトリル


ラクトニトリル

(アセトアルデヒドシアノヒドリン から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/21 07:37 UTC 版)

ラクトニトリル
識別情報
CAS登録番号 78-97-7 , 10017-09-1 D(R)体, 87834-47-7 L(S)体, 42492-95-5 DL(±)体
PubChem 6572
ChemSpider 21106532
UNII SJ38QDA188 
特性
化学式 C3H5NO
モル質量 71.08 g mol−1
外観 黄色の液体
密度 0.9959g/cm3, 液体 (14 ℃、DL体)[1]
融点

-40℃ (DL体[3])

沸点

221℃

比旋光度 [α]D 28.4[2] (D体, c = 0.51, CH3OH)
屈折率 (nD) 1.40644 (14 ℃、DL体)[1]
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

ラクトニトリル (lactonitrile) は、有機化合物の一種で、乳酸の誘導体にあたるヒドロキシニトリルである。麦ワラ色の液体。不斉炭素を持つため、D体(R体)、L体(S体)のエナンチオマーが存在する。毒物及び劇物取締法の劇物に該当する[4]

溶剤、乳酸、酢酸エチル合成の中間体、日本では乳酸、アラニンの中間体として用いられている。また、ヨーロッパではアクリル繊維および樹脂の中間体として用いられている。

合成

DL体(ラセミ体)のラクトニトリルは、アセトアルデヒドシアン化カリウムを付加させると生成する[1]

CH3CHO + KCN → CH3CH(OH)CN

D体は、トレオニンクロラミン-Tなどで酸化的に脱炭酸すると得られる[5]

CH3CH(OH)CH(NH2)COOH + [Ox] → CH3CH(OH)CN

脚注

  1. ^ a b c Ultee; Recl. Trav. Chim. Pays-Bas 1909, 28 254.
  2. ^ Tanaka, K.; Honke, S.; Urbanczyk-Lipkowska, Z.; Toda, F. Eur. J. Org. Chem. 2000, 18, 3171-3176.
  3. ^ Timmermans; Mattaar Bull. Soc. Chim. Belg., 1921, 30, 214.
  4. ^ 毒物及び劇物指定令(昭和40年1月4日政令第2号)第2条第32号 - e-Gov法令検索
  5. ^ Ramachandran, M. S.; Vivekanandam, T. S. Bull. Chem. Soc. Jpn. 1987, 60, 3397-3404.

参考文献

  • 「化学辞典」東京化学同人


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