ゆらぎの定理の意味
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/06/29 00:44 UTC 版)
ゆらぎの定理は、状態変化の速さ(例えば、ピストンを動かす速さ)に対していかなる制限もなされていない。これは、操作が準静的のみ、あるいは線形応答領域のみのように制限されていたこれまでの定理と一線を画する部分である。また、この定理はエントロピーが増えるような「極めて典型的な状態変化」の発生確率と、エントロピーが減るような「極めてまれな状態変化」の発生確率との間に、上記のような極めてシンプルな関係が存在していることを主張している。ゆらぎの定理以前には、そのような「極めてまれな状態変化」の発生確率について有意義な関係式など存在しないだろうと思われていたので、この定理はそうした常識的な見方を覆したという意義も持っている。
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