がん探知犬とは? わかりやすく解説

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がんたんち‐けん【×癌探知犬】

読み方:がんたんちけん

癌(がん)患者特有な呼気のにおいをかぎ分けるように訓練され

[補説] 判別するにおい物質などの特定はされておらず、米国英国日本など研究進められている。


がん探知犬

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/06 08:25 UTC 版)

がん探知犬(がんたんちけん)は、悪性腫瘍の検出を目的とした使役犬。千葉県館山市にある「がん探知犬育成センター」で数十人の人の尿から、がん患者の尿を嗅ぎ分ける訓練を行っている。

日本国内のがん探知犬1号は、水難救助犬だった、ラブラドールレトリバーのマリーンで、5頭のがん探知犬は、いずれもこのマリーンの血筋を引いている[1]

概要

嗅覚は人の10万倍以上といわれ、尿や呼気やに含まれるアルカン芳香族化合物ベンゼン誘導体など特有の物質(揮発性有機化合物)をかぎ分ける事により腫瘍を検出する[2][3][4][5][6]。数週間の基本的な訓練で、特に嗅覚に優れた犬でなくても、がん患者と健康な人を区別できるようになり、肺がんについては感度、特異性とも99%、乳がんは感度88%、特異性98%に到達した[6]

訓練方法

化学療法開始前のがん患者からポリプロピレン製の有機蒸気回収チューブに3から5回呼気を吹き込んだ呼気標本を採取して、他の正常な人から採取した呼気の標本を合わせた5標本の中より1本のみ含まれるがん患者由来の呼気を識別して犬がその前に座るか横たわれば、給餌によりほめる方式で、2週間から3週間実施した[6]

脚注

  1. ^ 日本に5頭しかいない「がん探知犬」、発見率は99.7%”. NEWSポストセブン. 小学館 (2017年5月14日). 2019年1月7日閲覧。
  2. ^ “尿のにおいで発見「がん探知犬」の実力は?”. 日テレNEWS24. (2017年5月5日). https://news.ntv.co.jp/category/society/360732 2019年1月6日閲覧。 
  3. ^ 胸部X線検査より、喀痰検査より、診断感度が高い?肺がんを嗅ぎ分ける「がん探知犬」登場がん特有の匂い物質と呼気検査”. ダイヤモンド・オンライン (2011年11月28日). 2019年1月6日閲覧。
  4. ^ 日本に5頭しかいない「がん探知犬」、発見率は99.7%”. NEWSポストセブン. 小学館 (2017年5月14日). 2019年1月6日閲覧。
  5. ^ “全国初「がん探知犬」で早期発見へ 死亡率全国ワーストの山形・金山”. 産経新聞. (2017年6月22日). https://www.sankei.com/article/20170622-POU7UG6FJNKJZGYU6DO6OZ6QF4/2/ 2019年1月6日閲覧。 
  6. ^ a b c がんを呼気で嗅ぎ分ける“がん探知犬”、驚異的な高精度示す米研究が論文化”. 日経メディカル (2006年1月10日). 2019年1月6日閲覧。

参考文献

書籍

  • がんは「におい」でわかる!: “がん探知犬”の力で、乳がんセンサーが誕生 光文社 ISBN 4334975062

関連項目



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