iPhone 7 Plus
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/27 10:22 UTC 版)
仕様
ハードウェア
形状や寸法等の外観は、鏡面仕上げオプションはあるもののiPhone 6 PlusやiPhone 6s Plusに似ている。既存のシルバー、ゴールド、ローズゴールドに並び、新しいカラーバリエーションとしてつや消しのブラックと、”ジェットブラック”が提供された。”ジェットブラック”は暗い黒で、つやのある光沢仕上げになっている。これは複数の手順を経て作られており、最初にアルミニウム筐体表面に多孔質の酸化アルミニウム皮膜を形成する陽極処理を施し、次に研磨装置を用いて酸化アルミニウムに吸収されるような粉末研磨剤を用いて研磨する。最終的な仕上げとして”極微小粒子浴”が施される。仕上げ処理全体にかかる時間は1時間ほどに及ぶ。iPhone 7 PlusはIP67等級の防水・防塵耐性を有する。
ホームボタンは、以前のモデルのような物理的なプッシュボタンではなく、静電容量方式を採用している。タプティック・エンジンの振動により、物理的なフィードバックが提供されている。iPhone 6s/6s Plusに導入された”3D Touch”を引き続き採用。
3.5mmイヤホンジャックを廃止した。イヤホンジャックがあった、本体側面左下はスピーカーではなく気圧調整口である。液晶画面側の上部にある通話用スピーカーと本体側面右下のスピーカーを用いて、2つでステレオスピーカーになっている。Lightningコネクタから3.5mmジャックへの変換アダプタおよびLightning接続のインイヤータイプイヤホンが同梱されており、変換アダプタは別売りもされている。また、別途にAppleが開発したワイヤレス接続イヤホンAirPodsも販売している。CPUはA10 Fusion 64ビットSoCを使用している。このチップは低消費電力のコア2つと高消費電力のコア2つとを搭載している。(同時に使用できるのはいずれか一種類のコア2つのみである。) A10チップは”据え置きゲーム機レベル”と同等な性能の6コアグラフィックチップも有している。5.5インチスクリーンと従来と変わらないが、より広い色域を有し輝度も向上している。Appleの新しいモーションコプロセッサーM10を搭載している。以前のiPhoneとは異なり、内蔵ストレージの最小モデルは16GBに変わり32GBとなった。RAMは3GB搭載している。
従来の広角レンズのカメラと光学ズーム2倍、デジタルズーム10倍ができる、望遠レンズのカメラも搭載された。iPhone史上初となるデュアルレンズとなった。しかし暗い場所などには望遠レンズは機能しない。光学ズームは2倍にできるものの、広角レンズでのズームとなる。一方、明るい場所で光学ズームを2倍にした時は望遠レンズが機能するが望遠で撮影するにはそれなりの条件が必要となる。F値はiPhone 6sのf2.2からf1.8へと向上し、暗所での撮影が強くなった。前面カメラは7メガピクセルと向上しているが、F値はf2.2と据え置かれた。
急速充電の仕様
iPhone 6s Plus同様に、iPhone 7 Plusを急速充電するにはApple 10W USB電源アダプタもしくは、Apple 12W USB電源アダプタを使用する必要がある[5]。MacのUSBポートでも最大2.1Aで急速充電が出来る[6]。
ソフトウェア
OSは、iOS 10をプリインストールされて出荷されている。また、iOS 10.1のソフトウェアアップデートにてポートレート撮影モードが追加された。
iPhone 7 Plus (PRODUCT)RED Special Edition
2017年3月21日、Appleは(PRODUCT)REDのパートナー企業として、iPhone 7及びiPhone 7 Plusの赤色の限定カラーモデルであるiPhone 7 Plus (PRODUCT)RED Special Editionを同年3月24日(日本では翌日)に発売すると発表した。[7]
このモデルは他のAppleの(PRODUCT)REDモデルと同じように売り上げの一部を「世界エイズ・結核・マラリア対策基金(グローバルファンド)」に寄付するとしている。[8]
次世代のiPhone 8 Plusの発表に伴い、AppleはiPhone 7 Plus (PRODUCT)RED Special Editionの公式サイトでの販売を終了した。
- ^ iPhoneは世界の共通語(だったのに) 山田祥平のRe:config.sys PC Watch 2016年9月9日
- ^ iPhone 7の「総務省指定」、今後は画面表示も検討──高市総務大臣がコメント - Engadget 日本版(2016年9月20日, 午後10:00版)2017年11月13日閲覧
- ^ “PREMIUM 4G® | 通信・エリア | NTTドコモ”. www.nttdocomo.co.jp. 2019年9月1日閲覧。
- ^ Ishino), 石野純也(Junya. “iPhone 7で300Mbps超はドコモだけ、3キャリアのネットワークを比較してみました:週刊モバイル通信 石野純也 - Engadget Japanese”. Engadget JP. 2019年9月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年9月1日閲覧。
- ^ “iPad や Mac ノートブックの電源アダプタで iPhone を充電する”. Apple Support. 2019年2月22日閲覧。
- ^ “USB 経由の周辺機器への電力供給”. Apple Support. 2019年2月22日閲覧。
- ^ 鮮やかな赤いiPhone登場--アップル、iPhone 7シリーズに(PRODUCT)RED Special Edition2017年3月21日
- ^ iPhone7 (PRODUCT)RED™ Special Edition2017年3月22日閲覧
- ^ 株式会社インプレス (2018年9月13日). “iPhone刷新で、Lightning-3.5mmヘッドフォンアダプタは別売に”. AV Watch. 2022年9月7日閲覧。
- ^ Apple Inc. (2007-2020). iPhone News - Newsroom Archive. Retrieved january 28, 2021.
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