FC-1 (航空機)
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配備
パキスタンは、2003年12月に中国と購入了解覚書を交わし、最初の16機を中国とパキスタンで8機ずつ生産することになった。2007年3月23日に最初の2機がパキスタンに到着。同発表によれば2機の配備は実戦配備ではなく飛行評価を主とするものである。そして、2009年3月7日、中国は先述のパキスタン製機を含む42機をパキスタンに売却し、同国と共同生産を進める契約に調印した。中国紙・環球時報(3月10日付)によると、パキスタンは将来的に計250機まで増やす計画だという[9]。パキスタンでの生産初号機は2009年11月23日に引き渡された。その後2013年12月18日にはブロック1の最終号機たる50号機の納入式典が行われ、さらにブロック2仕様機50機の生産を行うことを明らかにした。また、2014年11月には既存のブロック1もブロック2仕様に改修することを決定した[10]。
パキスタンとしては人民解放軍空軍にも同機が配備されることを望んだとされる。しかし中国でハイ・ローミックスのロー側(ハイ側はSu-27の輸出型にあたる殲撃11型)を担うのは、FC-1よりも大型・重武装な殲撃10型であり、こちらはすでに量産体制に入っている。そのため、現在まで同機は中国向けに配備されていない。
2019年2月27日、パキスタン空軍は係争地のカシミールで自軍機のJF-17がインド空軍機のMiG-21を撃墜してパイロットの身柄を確保したと発表した[11]。
輸出
FC-1の海外へのセールスはパキスタン・中国の双方が各々行っており、パキスタン側での成約が多い。前出の環球時報の記事は、パキスタンの軍事アナリストの話として、北朝鮮やアゼルバイジャン、タンザニアなど、世界で1,500機の需要があるという見通しだと伝えている。約300機程度を中東・アフリカ諸国に輸出したいとされている。2017年11月12日にはアラブ首長国連邦アール・マクトゥーム国際空港にて開催された第15回ドバイ国際航空ショーに出展した[12]。
アゼルバイジャン空軍は装備品の近代化の一途としてパキスタンからJF-17の購入を計画しており、契約が交わされれば24機(一説には26機)が導入される予定[13][14]。
また、スーダンが12機のJF-17を購入する交渉を行っているとされる[15]。
ジンバブエも12機のJF-17を導入するとされているが、未だ実現していない[14]。
さらに、アルゼンチンのFAdeAが2013年のパリ航空ショーにて中国の成都飛行機とFC-1の合同生産について議論したとされる[16]。2015年2月、アルゼンチンのクリスティーナ・フェルナンデス・デ・キルチネル大統領が訪中してFC-1を20機購入する合意を結んだ[17][18]。しかし2017年2月、イギリスのマーチン・ベーカー製射出座席を換装する費用が高額となることから[19]、マウリシオ・マクリ政権はこれを中止したとされる[20]。
2015年6月、LTTE掃討戦を通じて中国およびパキスタンと親密な関係にあるスリランカが採用を決定した。18-24機を2017年から導入する予定[21]だったが、翌年インドからの圧力によってキャンセルとなった[22]。
同機の最初の輸出として、ミャンマーが16機の導入を決定したことが報じられた[23]。ミャンマー空軍は2019年4月24日に最初の6機のJF-17Mを受領[24]し、2019年12月15日にはメイクティラ空軍基地で開催されたミャンマー空軍創設72周年式典でJF-17B 2機の就役式が行われた[25]。
2021年5月21日、ナイジェリアは3機のJF-17を空軍に正式に配備した[26]。
評価
パキスタン空軍高官によると、2001年のアフガン空爆を支援した見返りにアメリカから導入したF-16A/Bよりも高性能であると評価されている[27]。 また、本機はSu-30やMiG-29にも対抗し得るとも言われている(年間飛行時間が200時間もあるパキスタン空軍のパイロットの腕を加味した可能性あり)[28]。
- ^ https://thediplomat.com/2020/01/pakistans-jf-17-block-iii-fighter-jet-makes-maiden-flight/
- ^ PAC JF-17 Thunder Lightweight Multirole Fighter Aircraft Military Factory
- ^ https://theaviationist.com/2017/11/09/shopping-for-fighters-is-the-chinesepakistani-jf-17-thunder-the-real-joint-strike-fighter/
- ^ a b c 田辺義明「最新・中国航空・軍事トピック 梟龍B型が登場」 『航空ファン』第66巻第7号(2017年7月号) 文林堂
- ^ a b c d Block 2 JF-17 makes first flight ahead of Block 3 improvements (英語)
- ^ a b c Upgraded JF-17 fighter jet makes maiden flight, equipped with J-20 tech: report
- ^ a b c JF-17 Block II advances with new refuelling probe
- ^ Sweetman, Bill (5 November 2012). “China’s Warplane Industry Expands”. Aviation Week 2014年6月23日閲覧。.
- ^ 中国、新型戦闘機42機を輸出 パキスタンで共同生産
- ^ PAF retrofitting older Block I JF-17s to Block II configuration (英語)
- ^ “JF-17 used to shoot down Indian aircraft, says Pakistan military”. The Economic Times. (2019年3月25日) 2019年5月23日閲覧。
- ^ 中パ共同開発戦闘機「梟竜」、ドバイ航空ショーに登場―中国メディア Record China(2017年11月14日)2017年12月9日閲覧
- ^ Today.Az - Azerbaijan to buy JF-17 multirole fighters from Pakistan (英語)
- ^ a b Pakistan starts domestic production of JF-17 fighter AVBuyer.com. January 29, 2008. Retrieved on March 2, 2008 (英語)
- ^ China sells arms to Sudan (英語)
- ^ Argentine officials confirm joint-production talks over China's FC-1 fighter (英語)
- ^ “China To Supply 20 Thunder Fighter Jets To Argentina”. Defenseworld.net Bureau. (2015年2月16日). オリジナルの2019年6月21日時点におけるアーカイブ。
- ^ “CHINA’S MILITARY AGREEMENTS WITH ARGENTINA: A POTENTIAL NEW PHASE IN CHINA-LATIN AMERICA DEFENSE RELATIONS” (pdf) (English). 米中経済安全保障委員会 (2015年11月5日). 2019年6月21日閲覧。
- ^ 乗りものニュース編集部 (2023年5月10日). “「アメリカさん、早くF-16を…」アルゼンチン空軍 次期戦闘機をとにかく切望する理由”. 乗りものニュース 2023年5月10日閲覧。
- ^ “Could China Help Ignite a Second War over the Falkland Islands?”. ナショナル・インタレスト. (2018年9月14日) 2019年6月21日閲覧。
- ^ Sri Lanka revealed as first foreign buyer of JF-17 (英語)
- ^ Indian pressure stalls Pakistani JF-17 sale to Sri Lanka (英語)
- ^ 総額600億円分の戦闘機16隻をミャンマーが購入
- ^ イカロス出版 Jwing No.251 2019年7月号 90頁-95頁 「行くぞ!NEWSマン 海外軍関係NEWS」
- ^ 井上隆司「航空最新ニュース・海外軍事航空 ミャンマー空軍 式典で新型機を披露」『航空ファン』通巻807号(2020年3月号)文林堂 P.115
- ^ Nigerian Air Force inducts three JF-17 Thunder multirole aircraft
- ^ 新浪軍事 (中国語)
- ^ 新浪軍事 梟龍性能深度分析
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