電束密度 誘電体

電束密度

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/06 09:06 UTC 版)

誘電体

微分によって表したガウスの法則に真空における電束密度と電場の強度の関係を代入すれば

となる。電荷密度の添え字 0 は真空に分布する電荷密度であることを意味している。

一方、誘電体が存在する場合に誘電分極の定義式を代入すれば

となり、真空における関係式と比較すれば

である。ここで導入した誘電分極 P による電荷密度

分極電荷密度と呼ばれる。分極電荷密度と対比して ρ は真電荷密度と呼ばれる。

誘電体も原子核電子などの荷電粒子から構成されており、ρ0 を用いることは誘電体を真空に分布する荷電粒子の集まりであると考えていることに相当する。現実には全ての原子核や電子の運動の様子を知ることは不可能である。仮に全ての運動が分かったとしても、そこから誘電体としての性質を知ることはやはり困難である。

真電荷密度 ρ は誘電体を誘電体として扱える程度のスケールでの平均値、すなわち

である。体積 ΔV は十分小さいが、誘電体が誘電体として振る舞う程度に原子核や電子を含む。 導電を担う自由電子がなく、電子が原子核に束縛されている誘電体の内部においては、通常は正負の電荷が相殺されて真電荷密度は存在しない。分極電荷密度は ΔV より小さなスケールでの電荷密度であり、誘電分極により生じるわずかな電荷の分布の偏りを表す。








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