機動戦士Vガンダムの登場人物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/11 01:05 UTC 版)
リガ・ミリティア(シュラク隊)
ここには、リガ・ミリティアメンバーのうち、シュラク隊に所属する人物を挙げる。
富野監督によればイメージは「バレーボールチーム」であり、逢坂浩司氏は「だから全員背が高くて、体格もいいんですよ、きっと(笑)」とコメントしている[7]。
ケイト・ブッシュ
(Kite Bush)
声 - 安達忍
シュラク隊メンバーの1人。サイド2アメリアの出身で、ザンスカール帝国のやり方に危機感を覚えてリガ・ミリティアに参加する。過去に家族全てを事故でなくしており、マヘリアが戦死した際にはウッソとシャクティの関係を「死ぬときも一緒だろうからうらやましい」と語っていた。ジブラルタルでのベスパとの交戦中、メッメドーザの誤爆によって崩れかけたマスドライバーを支えている間に、クワン・リーのメッメドーザによってコクピットをビームサーベルで貫かれ戦死。
主な搭乗機はガンイージ。
コニー・フランシス
(Cony Francis)
声 - こおろぎさとみ
シュラク隊メンバーの1人。激戦の中を初期メンバー6人の中で唯一生き残り、月面の戦闘でオリファー・イノエが戦死した後にはユカ・マイラスに諭され実質的な隊のリーダーとなる。その後は反地球浄化作戦より部隊の最前線に立ち、陣頭指揮を執ることが多い。ウッソ・エヴィンに対しては他のシュラク隊の隊員が接していたのと同じようにその能力を認め、また子供を守るのは大人の仕事とばかりに彼を含むホワイトアーク隊のサポートに回ることもしばしばある。
最終決戦のエンジェル・ハイロゥ攻防戦ではシュラク隊最後の一人としてウッソを手助けしようとリグ・コンティオとの戦闘に割って入るが、クロノクルとウッソの決闘の邪魔立てをしたとカテジナの怒りに触れ、「お前を守ってやれるシュラク隊は、私一人になってしまったよ」と言う台詞を残し、ゴトラタンに乗機のVガンダムの左腕・右腕・頭部・コクピットを次々に撃ち抜かれるという形で撃破され、戦死。彼女の死をもってシュラク隊は全滅する。そばかすがトレードマークである。
ジュンコ・ジェンコ
(Junko Jenko)
声 - 小林優子
シュラク隊のリーダー。リガ・ミリティアでは古参のメンバーで、ガンイージ開発時にはテストパイロットを務めていた。初期のメンバーから「姉さん」と慕われている通り、隊の中では明確なリーダー格であり、面倒見がよい。特にウッソに対しては、MSの操縦を含め、様々な面で良き先輩的存在として支えた。隊長のオリファーを慕っており、そのためオリファーと恋愛関係にあったマーベットと確執があった。
ヘレン、マヘリア、ケイトと3人の仲間が立て続けに戦死し、ジブラルタルから宇宙に上がってからは、どこか死に急ぐような戦闘を行い、ウッソやオリファーらに心配をかけていた。21話のカイラスギリー攻防戦で、それまで確執のあったマーベットと和解。22話では痴話喧嘩をしながらも、見事な連携でウッソをザンスカールへと向かわせる。
ザンスカール本国に潜入したウッソの脱出を助けるためにガンブラスターで出撃、カテジナ・ルースのリグ・シャッコーの攻撃からウッソを庇って負傷する。その直後のビッグキャノン攻防戦中に負傷した体を押し、クロノクルが仕掛けた時限爆弾の解除に向かうが解除に失敗、ウッソの目の前で命を落とす。
主な搭乗機はガンイージ、ガンブラスター。
フランチェスカ・オハラ
(Franchesca Ohara)
声 - 石川寛美
シュラク隊の補充メンバーの1人。フラニーという愛称がある。
月面で補充メンバーとしてリーンホースに合流し、反地球浄化作戦ではコニーらと共に戦う。宇宙に上がった後、新兵器として完成したばかりのメガビームシールドをVダッシュヘキサで使用するが、機体が耐えられず暴走・大破、その際に遭難しかける(この時はオデロらに救われている)。この時に機体が制御できなかったことに自身の能力の限界を感じ、逆にウッソに対してはスペシャルであることを実感する。その後はウッソらホワイトアーク隊の面々を積極的にサポートすることに徹する。
ウッソを同僚のミリエラ・カタンと共によくからかっていたが、シュラク隊の中でも特にその様子を気にかけていたようであり、後にミリエラにそのことをからかわれている(これに対してフラニーはあくまでパイロット同士の仁義だと言い張っていた)。
最終決戦まで生き残るが、50話で錯乱状態となってエンジェル・ハイロゥを攻撃し始めたカテジナ・ルースの乗るゴトラタンを見て、造反したものと判断して不用意に近づいたところをメガ・ビームキャノンの砲身で薙ぎ払われて撃破され戦死。
初登場は31話だがセリフが与えられたのは41話である。
主な搭乗機はVガンダムヘキサ。
ペギー・リー
(Pegie Lee)
シュラク隊メンバーの1人。シュラク隊のメンバーの中では、ジュンコに次ぐNo.2の腕前と称される。クールで、ブロンドの金髪美女。当初はウッソとの絡みは少なかったが、マヘリアの葬儀で口紅を塗らせるために彼を持ち上げたり、宇宙での戦闘で窮地に陥ったウッソを助けたりしている。第25話にてウッソをサポートするためにガンイージで単身出撃し、コンティオ戦隊と交戦、機体は中破・自身も負傷する。第26話で、ウッソ、マーベットを庇う為に左腕部・両脚部を失ったガンイージで怪我を負った体をおしてクロノクルの乗るコンティオに組み付くが、ビームサーベルの直撃を受け、戦死。
シュラク隊はノーマルスーツの胸元を開けて着る傾向があり、他の隊員はノーマルスーツの下に黒いハイネックのウェアを着用(リガ・ミリティアのノーマルスーツを着用していないユカ・マイラスは不明)しているが、ペギーのみスクープネック状のウェアを着用している。
アニメでは、14話、20話、45話はカテジナ役の渡辺久美子が兼任。25話、26話は荒木香恵(現:荒木香衣)。ゲーム等の媒体によって、渡辺、荒木とペギー役にバラツキがある。
主な搭乗機はガンイージ。
ヘレン・ジャクソン
(Helen Jackson)
声 - 深見梨加
シュラク隊メンバーの1人。11話のベチエン飛行場での戦いで敵機(ピピニーデン隊のトムリアット)撃破の直後、僅かに見せた隙を敵に突かれてコクピットを潰されて相討ちとなり、シュラク隊最初の犠牲者となる。
この時ジュンコはヘレンを「鳥の百舌そのものだった」と語っている。また、マヘリアとは仲が良く、ジブラルタルの戦闘の際にマヘリアはヘレンの遺品のリップスティックで頬に戦化粧を施し、ヘレンの弔い合戦に赴いている。
漫画版では、出番およびウッソとの絡みが多めであり、アニメにおけるジュンコのポジション的な存在となっている。最後はウッソを庇い、自分や犠牲になったシュラク隊の仲間の分も生きるように願いを託して爆死する。
主な搭乗機はガンイージ。
マヘリア・メリル
(Maheria Meril)
声 - まるたまり
シュラク隊メンバーの1人。シュラク隊一のグラマラスな女性で、情熱的である。交通事故で目の前で死んだ弟の面影をウッソに重ね、「親孝行しなよ」と優しく声をかける。第13話「ジブラルタル空域」にて頬に口紅で戦化粧を施してヘレンの弔い合戦を誓う。ジュンコから自重するよう釘を刺されていたにもかかわらず、ファラに入れ知恵されたクワン・リーの挑発を受けて思わずビームライフルを構え、ベスパに戦端を開く口実を与える。その後、危機に陥ったウッソを守るためにトムリアットと交戦、撃破するも同時にビームローターでガンイージのコクピットを削られ大破し、その時の爆発に巻き込まれて戦死して相討ちとなった。短い間だったがウッソを特に可愛がっていたため、マヘリアが戦死した際、ウッソは消火器を片手にガンイージに駆けつけるが時既に遅く、ウッソは大破したコクピットハッチに縋りながら泣く。なお、マヘリアの遺体は他の戦死したシュラク隊とは違い喪失されておらず、ジブラルタル空港で棺に納められる。
主な搭乗機はガンイージ。
小説版では、シュラク隊が結成されるよりも前にジュンコと共に登場し、その直後の戦闘でクロノクルに機体(Vガンダム)を撃墜されて死亡している。また、この際の機体の爆発に晒されたことが原因で、カテジナはザンスカールに保護されている。
ミリエラ・カタン
(Miliera Katan)
声 - 日高奈留美
シュラク隊の補充メンバーの1人。反地球浄化作戦時には登場しない。フラニーことフランチェスカ・オハラとは親友で、コンビを組んで出撃することが多い。エンジェル・ハイロゥ攻防戦でフラニーがカテジナのゴトラタンに撃墜され、ゴトラタンに挑むもビームカッターで乗機を貫かれ返り討ちに遭い戦死。
小説版では、マヘリアに代わり、初期メンバーと共にシュラク隊として参加。アニメ版とは違い、マーベットとぶつかったり、ジュンコに叱責されたりとそれなりの出番がある。フラニーと共に最終盤まで生き残る(戦死した表現はされていない)。
主な搭乗機はVガンダムヘキサ。
ユカ・マイラス
(Juca Meilasch, Juka Meilasch)
声 - 田中敦子 / 伊藤美紀(『新スーパーロボット大戦』)[9]
シュラク隊の補充メンバーの一人。元は地球連邦軍のバグレ隊に所属していたが、部隊が全滅したためリガ・ミリティアに合流する。これまで彼女が関わった部隊は全て全滅していることから「死神」の異称まで持つ(彼女自身はその二つ名を嫌っている)。当時の連邦軍人としては珍しく生粋の叩き上げで、リガ・ミリティア合流後には実力を買われシュラク隊に編入される。反地球浄化作戦においてはホワイトアーク隊の指揮を取る。最終決戦まで生き残るが、ウッソのV2ガンダムの道を切り開くべく、ヘキサで彼の先駆けを務めている最中、コクピットにカテジナのゴトラタンから放たれたビームの直撃を受け、命を落とす。
主な搭乗機はガンイージ、ガンブラスター、Vガンダムヘキサ、Vダッシュヘキサ、一時的にVガンダムにも搭乗している。
リガ・ミリティア(シュラク隊)に属してはいたが、最後まで地球連邦軍(バグレ隊)のノーマルスーツを着用していた。
参照話数
- ^ 『機動戦士ガンダム大図鑑1 ザンスカール戦争編 上』64ページより
- ^ DVD 画稿 2004, p. 92.
- ^ “岡本一広”. X. 2023年12月25日閲覧。
- ^ 『機動戦士V』第1話
- ^ CHARACTER|『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』公式サイト
- ^ CHARACTER|機動戦士Vガンダム
- ^ 『勁文社『ケイブンシャの大百科別冊 アニメミニアルバム 機動戦士Vガンダム』77ページより』
- ^ 月刊ニュータイプ・編「渡辺久美子」『キャラクターボイスコレクション 女性編1』 角川書店、1994年12月25日、ISBN 4-04-852522-0、188頁。
- ^ 『新スーパーロボット大戦大百科』ケイブンシャ、1997年、140頁。ISBN 4-7669-2685-4。
- ^ a b 『機動戦士ガンダム大図鑑〈2〉ザンスカール戦争編 下』67ページ
- ^ toshiya_iwamuraの2022年7月18日のツイート、2023年10月14日閲覧。
- ^ アニメ43話、ファラのモノローグにて。
- ^ ササキバラ・ゴウ「第3部 Vガンダムという戦い 富野由悠季インタビュー」『それがVガンダムだ ―機動戦士Vガンダム徹底ガイドブック―』銀河出版、2004年2月7日、ISBN 4-87777-054-2、173頁。
- ^ a b c MSバイブル8号 2019, p. 26-29.
- ^ DC Vガンダム 1999, p. 94.
- ^ ササキバラ・ゴウ「第3部 Vガンダムという戦い 富野由悠季インタビュー」『それがVガンダムだ ―機動戦士Vガンダム徹底ガイドブック―』182-183頁。
- ^ WEBアニメスタイル編集後記「恐ろしい拷問」
- ^ 12話の終盤で描写された写真によると、そのニコル本人の容姿はウッソと瓜二つである。
- ^ “第2話「マシンと出会った日」”. 機動戦士Vガンダム. サンライズ (2013年4月9日). 2020年12月31日閲覧。
固有名詞の分類
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