まんせいがいしょうせい‐のうしょう〔マンセイグワイシヤウセイナウシヤウ〕【慢性外傷性脳症】
慢性外傷性脳症
(パンチドランカー から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/10 15:05 UTC 版)
慢性外傷性脳症(まんせいがいしょうせいのうしょう、chronic traumatic encephalopathy; CTE)とは、頭部への衝撃から生じる脳震盪などの脳への反復する傷害が原因となり、脳変性による認知症に似た症状を持つ進行性の脳症をきたす神経変性疾患[1]。最初にボクサーで見出されたことから俗にパンチドランカー(和製英語)と呼ばれており、他にもパンチドランク症候群(punch-drunk syndrome)、拳闘家痴呆(dementia pugilistica; DP)、慢性ボクサー脳症、外傷性ボクサー脳症、慢性ボクシング外傷性脳損傷などの別称がある。しかしこの疾患は、アメリカンフットボール、アイスホッケー、サッカー[2]、プロレスリング、野球[3]、剣道[4]などの接触の多いスポーツ(コンタクトスポーツ)の多くでみられているほか、脳震盪を繰り返した兵士にもみられている。
- 1 慢性外傷性脳症とは
- 2 慢性外傷性脳症の概要
慢性外傷性脳症
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/10 08:44 UTC 版)
脳震盪に至らないレベルの衝撃であっても、繰り返し頭部への打撃を受け続けることによって脳組織にタウ蛋白が蓄積し、認知症を発症することがある。剣道についてもリスクが指摘されており、実際に剣道家が発症した症例についても報告がなされている。 また、剣道の防具は、衝撃のピークを和らげるものの、頭部に伝達されるエネルギーを減少させてはいないことが示されており、面をつけていても脳への悪影響が避けられないおそれがあることが指摘されている。
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慢性外傷性脳症
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/04 05:05 UTC 版)
「アーロン・ヘルナンデス」の記事における「慢性外傷性脳症」の解説
ヘルナンデスには慢性外傷性脳症(CTE)の兆候が見られたため、家族は死後、ヘルナンデスの脳を医学的調査のために提供した。ボストン大学CTEセンターのセンター長のアン・マッキー(Ann McKee)は2017年11月9日、医学学会で調査の結果を発表した。ヘルナンデスの脳はステージ3のCTEを患っており、著しい前頭葉の損傷が見られた。このレベルのCTEはこれまで46歳以下の患者には見つかっていないほどのものであり、またこれほど深刻なCTEは一般に意思決定、暴力衝動の抑制を困難にするものだ、とマッキーは説明した。
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